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製造技術の辛さ その2

今日は先日の続編、その2です。

製造技術のつらいところの代表格は、設備故障でしょう。

設備の具合が悪く、基準を満たす製品が生産できないこともあります。それも含めて、設備不具合とでも言いましょうかね。それのせいで仕事の計画も私生活の計画もメチャクチャになります。

設備が壊れるということは、生産ができないということになります。生産ができないということは売る物がなくなりますので、会社としては一大事です。よって、生産を再開するということが現場の人たちにとって最優先の課題となります。つまり、設備不具合が解消するまでは他の仕事はそっちのけ、もちろん、家にも帰れません。

そろそろ帰ろうかな、と思っているところにPHS(工場勤務の人はすぐに連絡が取れるよう、工場内だけでしか使えないPHSを持たされていることが多い)に連絡がかかってきます。気づかなかったことにして帰ってしまおうかと思ったことも数知れずですが、そんなことをしても良いことはないので現場に向かいます。そして、保全の人や現場の人、品質保証の人なども集まってきてあーでもない、こーでもないとやり始めます。いったん集まってしまえば、俺、いてもしゃーないな、と思ったとしてももうダメです。一蓮托生のノリで生産が再開するまで現場に残るハメになります。

在庫があれば1日くらい置いといてもいいんじゃないの?って思うかもしれませんが、生産が止まるというのはその分の人が遊んでしまうことになります。それもまた、問題なんです。

そしてつらいのが、現場の人たちは交代勤務だったりするので、時間が来たら帰れる(ことが多い)んですが、製造技術は平常勤務なので、真夜中までだろうが付き合わされます。まあ、現場の人もリーダークラスの人は最後まで付き合いますけどね。

本当に設備が壊れた、品質が確保できない、というのは製造技術にとって一番イヤな出来事です。どんな仕事でも突発の仕事は当然あると思いますが、今目の前の問題が解消するまで帰れない、というのはそんなに多くはないんじゃないでしょうか。しかもあらかじめわかっていれば気持ちの準備もできるんですが、急に発生しますからね。金曜日の17時ころにかかってくる電話が一番最悪です。

でも、そうやってみんなで山を乗り越えたら、妙に仲良くなったりします。そういうのってちょっといいなぁ、って思ったりもしますが、できれば避けて通りたいですね。

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