万里長城の西域守備兵

この長城の背の上を
どこまでも東へ歩いて行けば
龍の口から海を望めると云う
その海から出(いづ)る陽の玉を
持ち帰りし者は国を治めると
旅のペルシャ商人が語っていた
古代の皇帝が築き
都の遥か西域の砂塵に煙る
この龍の尾の先の上で
沈む陽を見送りながら
我は今日も守備に就く

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