否定疑問文の答え
まだほとんど言葉を喋れない1歳半の子が、
「ねえ、まだうんちしてないよね?」
という質問に、首を横に振る。
「ねえ、うんちした?」
という質問にも、首を横に振る。
で、実際におむつの中を覗いてみると、排便した様子は見当たらない。
子どもがどこまで質問の内容を理解しているかは大いに疑問だが、大人を真似てか人間らしく応じているのを見ると、どうやら「なにかを訊ねられている」という状況自体は把握しているらしい。
日本語と英語では、否定疑問文に対する返事が正反対となる。
「ねえ、まだうんちしてないよね?」
という質問に対し、うんちをしていないのならば、
「うん」
と肯定から入るのが一般的な受け答えとなるだろう。
しかし、日本語圏で育ってはいても赤ちゃんの一部は、プリミティブな直感として、英語と同じように、否定が先に立つようなことがあるのだろうか。
言語圏を問わず広く統計を取るにしても発達段階によってずいぶん差があろうし、そもそも各個人の理解度の測定が難しいのでどこまで行っても机上の空論だと思われるが、いったいどちらが人間の本能的にしっくり来る感覚なのか、ちょっと気にはなる。
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