2022年の流行語予測
マンホールが四角でも三角でもなく円形なのは、盤が傾いたときに穴の下に落ちないためだといいます。
あけましておめでとうございます。
今年もよろしくお願いします。
年末年始は相変わらず夜な夜なポケモンユナイトに打ち込んでおり、そこから派生して最近チーム内でポケモンカードも始めたのですが(小学生のころ以来!)、そうやってコミュニケーションを取っていくことでゲーム用語や若者言葉を学ぶ機会にもなっています。
最近よく聞かれるようになったのは「丸い」という言葉。ポケモンユナイトでは「操作するポケモン」やその「もちもの」「わざ」の構成など、プレイヤーの任意の選択に委ねられている要素がいくつかあります。もちろん相手あってのゲームですから、相手も同様に取捨選択を行なっていて、彼我の選択結果がぶつかり合ったときに、相性の良し悪しが生まれます。どれが最強、どれが唯一無二の必勝法というわけではなく、どうしたってプレイヤースキル以外に確率の要素が絡んでくるのです。
ポケモンカードになるともっと露骨で、運の要素が多分に絡んできますから、いかに確率のバラつきを避けてデッキ運用を安定させるかに腐心することになります。
そうしたとき、最近YouTubeのゲーム実況でもチーム内の音声通話でもしばしば聞くようになったと思われるのが「丸い」という言葉。
「ゴルサポおたバリ」とはもちものの名前で、ゴールサポーターとおたすけバリアの略です。これらは非常に強力かつ、プクリンというポケモンと相性がいい。上の例文では「プクリンにはゴールサポーターとおたすけバリアを持たせるのが無難で、安定して強い」といっているわけです。
同様に「博士の研究」はポケモンカードにおける定番カードのひとつ。上の例文は「博士の研究をデッキに4枚入れる構成が無難で、安定して強い」といった表現になります。
本来、辞書にはない用法用例ですが、
これは感覚的にわかりやすいし汎用性が高いので、向こう数年でもっと流行ってもおかしくないと思っています。尖っていない、かどかどしくなく穏やかであるという本来の意味とも関連して、しっくり来る。類語として「安定択」もしばしば聞きます。発祥は定かではありませんが、使われ始めたのはここ数年のことのようです。貪欲な辞書の編纂者さんたちは、とっくに採集くらいはしてあるかもしれません。
言葉は年々、多かれ少なかれ変化するもの。変化を受け入れられない者に進歩はありません。私たち編集者も、いつそういった新語流行語が人口に膾炙するかわからないので、なるべく広くアンテナを張るようにはしています。
この表現を借りて、私自身、2022年は「丸い年」にしていきたい。それが今年の抱負です。どっしり構えて無難に、安定して、かつ強く。とくに「強く」というのがポイントで、この「丸い」という表現はもっぱらポジティブな意味で使われるのがいいですね。どうせ流行るならポジティブな語が流行る年になってほしいものです。
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