【週末燻製日記】 美味しい味玉を作りたい!
火曜日の失敗は、いまだに忘れられない。
今週末こそ燻製卵のリベンジを! と誓い、金曜日に夜な夜なひとりで下準備をした。
前回試したセブンイレブンの既製品ゆで卵2種のほかに、今回は自分でも漬け込んでみることにした。
参考にしたのは、いくつかの料理本とYouTubeの動画。
「美味しい味つけ半熟卵」の作りかたそのものである。
以下の要領で仕込めば、ひと晩寝かせたのちには、燻製をしなくても美味しい半熟卵ができるらしい。
ちょっとネットで検索すれば同じような方法がごまんと出てくるので、
「知ってるよ!」
という方も多いかもしれないが、ご容赦願いたい。
せっかくなので、2個を燻製し、2個を燻製せずにそのまま食べて比較することにして、都合4個のゆで卵を作ってみた。
なんだか理科の比較実験みたいである。
実際、燻製はあまり料理をしているという感じがしない。チップをセットして加熱して待つだけ。どちらかというと科学実験に近いかもしれない。チップの種類、加熱時間、温度など、さまざまな要因によって味が変わってくる。
簡易的な燻製器なら段ボールで作れるというし、もしかしたら燻製は、子どもの自由研究にも向いているかもしれない。
さて、いよいよ味玉作りに取り掛かろう。
まず、卵は常温のものを使用する。
冷蔵庫で保管している卵は数時間おいて常温に戻す必要があるらしい。
なぜかというと、沸騰したお湯にそのまま卵を入れた場合、急激な温度変化によって破裂することがあるからなのだとか。
そういえば小学校の家庭科の授業などでは、ゆで卵は水から茹でろと教わったような気がする。
今回は、常温で店頭に置かれていた卵を買ってきて、そのまま使用した。
鍋に湯を沸かしておくあいだに、ひとつやっておくことがある。
卵は完全な楕円形ではない。
写真のように、丸みが尖った面と、なだらかな面とがある。
このうちなだらかな面を上にして、画鋲で穴を開けておくのだ。
100円ショップで穴あけ器が売られていたりもするようだが、仕事が忙しくて買いものに行く暇もなかったので、画鋲を使用した。
これは殻を剥きやすくするための工程だという。
湯が沸いたら、おたまにひとつずつ卵をのせて、ゆっくりと鍋に入れる。
割れてしまわないよう、慎重に、慎重に。
やがて画鋲で開けた穴から尻尾のように白身が飛び出してくるが、気にしなくてもよいらしい。
本来ならここで、鍋よりひと回り小さい把手つきの金網の笊を用いて、卵をやさしくクルクル回してあげると、黄身が中央に寄る。ただ、我が家にはちょうどいい器具がなく、前述のように100円ショップに行く時間もなかったので泣く泣く断念し、鍋そのものをゆっくり回して揺すってみた。これで黄身が中央に寄るのかどうか。
茹でている途中、卵のひとつに罅が入った。
もしかして、これ、爆発する……?
戦々恐々としながら、キッチンタイマーが減るのを眺めていた。
燻製卵に最適な茹で時間は6分やら7分やら諸説あるようだったが、私は7分を採用した。
茹で上がったら笊にあけて流水で冷やし、さらにボウルに張った氷水でガンガン冷やしていく。
熱が取れたら殻を剥く。
画鋲で穴を開けた効果は、さていかに。
たしかに、穴を開けたなだらかな面に指をかけると、その下にキレイに空洞ができているのがわかる。そこを取っ掛かりにすると剝きやすいことは剥きやすい。
とはいえ、
兄ちゃん、なんでゆで卵すぐ割れそうになるん……?
普通に難しい。
実際、4個のうち2個は失敗して、少しだけ黄身の膜が覗く形となった。
燻製せずに食べるのは失敗作のほうにしようと思いつつ、次は味つけだ。
「ソミュール液の代わりにめんつゆを使うといい」
という裏技を各所で見かけたが、私はなんとなく自分で作りたくなった。
料理下手な私のレパートリーなどたかが知れていて、味つけの分量もたいがい適当なのだが、馬鹿のひとつ覚えみたいに唱えている男の料理の基本がある。
醤油と味醂と砂糖は、2:1:1。
どこで聞いたのだったか忘れたが、とにかくこれさえ守れば、まず甘辛の味つけで失敗することはない。
ということで、この分量で調味料を混ぜ、濃くなり過ぎないように適当に水を加えて、フリーザーバッグで漬け込むことにした。
セブンイレブンの「半熟煮たまご」が漬けられている液は薄めに見えるので、こちらは濃いめに作ってみた。
空気を抜いてぴったりチャックを閉めて、冷蔵庫へ。
これだけで、明日には美味しい味玉ができているらしい。
どうなることやら、明日が楽しみだ。
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