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人は誰でも一冊書ける

 昨夜、かねてから執筆していた『小説の書きかた私論』をようやくのこと公開しました。既に反響もいただいていて、有難い限りです。

 有料ですが、返金可能です。
 10万字にこそ惜しくも届きませんでしたが、9万5000字超なので単行本1冊分にはなるかと。そのため1800円にしましたが、立ち読み感覚で覗いていただいて、気に入らなければ返金申請なさっても一向に構いません。
 一応、返金の手続きにはnote運営側による「一定の審査」があるようですが、まあ書いた当人が返金可と書いているのだから大丈夫でしょう。返金されてもお名前やアイコンなどを晒すことはありませんし、悪感情を抱くこともありません。
 そもそも編集者なら、売り場のお客さんが立ち読みしてくれるならまだしも、自分の担当作に見向きもしないで歩いていくところを嫌というほど見ているものです。一度はお金を払って24時間以内に立ち読みしましたよ、という履歴が残るのですから、じつは有難い機能のように思います。

 章割りを考え始めたのが11月21日ごろですから、3週間で10万字近くですか。フルタイムで働きながらでも、書こうと思えば書けるものですね。いつも書き手に発破をかける側の人間なので、たまには自分で書く苦しみも味わっておかないと不公平というものです。
 しかし、本1冊ぶんを書き終えると、げっそり脱力してしまうものですね。平日はほとんど仕事に追われていますが、朝晩の通勤や昼休憩、ちょっとした移動時間などスキマを見つけてはスマートフォンで打ちまくり、そろそろOSのサポートが終わるという自宅のボロPCで打ちまくり、いい刺激になりました。書き終えてしまったらなんだか寂しくもあり、手持ち無沙汰なので紛らわすためにいま帰りの通勤電車でスマートフォン片手にこれを打っています。

 それなりに文章を書き慣れていないと10万字を書くのはけっこう難しいんじゃないかと思いますが、とはいえ人間、何十年という長い時間をせっかく生きてるんですから、誰でも1冊くらいは本が書けるんじゃないか、というのが私がつねづね抱いている持論です。私の場合はそれがたまたま編集者として本づくりに携わってきた十年以上の経験を活かした「文章読本」だったわけですが、人間それぞれの生業、たとえば建築士なら建築、営業職なら営業、カフェ店員ならコーヒーの淹れかたとか、プロフェッショナルなものがなにかしらあるはず。
 久しぶりにまとまった文章を書いてみて、やっぱり文章を書くのは楽しいものだと再確認できました。自分自身、いい勉強になりましたし、感覚的に捉えていた部分を言語化してみることで新たな発見もたくさんありました。
 せっかくnoteという開かれた面白いプラットフォームがあるのですから、もっと多くの人のプロフェッショナルな話を読んでみたいと思っています。できれば本1冊ぶん、10万字くらいのやつを。

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