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任天堂に学ぶモノづくりの姿勢

 1月9日に配信された新しい「ポケモンダイレクト」の内容がTwitterのトレンドに上がるなど話題になっているようです。

 さてここで、もうふたつだけ、任天堂による公式動画をご覧ください。

 第一線で活躍されているクリエイターの方々は、とんでもなく難しそうなことをサラリと言ってのけて、しかも実現してしまうから恐ろしいものです。

 ところで、突然ですが問題です。
 上記三つのいずれの動画でも、必ず二回以上、開発者の口から出されている特定のワードがあります。それはなんでしょう?

 編集者というのは、こういったなにげない言葉の共通点を探りながら、その裏側にあるコンセプトやテーマを勝手に邪推してしまう生き物でもあるんです。

 注意深く動画をご覧になれば、それほど難しい問題ではないかと思います。

 判りましたか?

 答えは「遊び」です。

 ここで紹介した動画に限らず、任天堂の広報用動画には「遊び」というワードが頻出しています。

 任天堂のゲームづくりの根幹には、まずなにを差し置いても「ユーザーの遊び」が最優先のコンセプトとして掲げられているのが判ります。

 セガとは大違いですね。

 セガの姿勢も個人的に嫌いではないですが、大衆に向けたエンターテインメントとしては、任天堂の姿勢のほうがはるかに成功には近いと考えられるでしょう。セガの技術重視の姿勢では一発特大のホームランを打てる可能性を秘めているかもしれませんが、少なくとも任天堂のほうが打率は高いはずです。

 ゲームに限らず、小説創作でも同じ。「誰かを楽しませたい」という動機があって初めて「面白さ」への飽くなき探求が始まります。
 私がいま試みとして「推理ゲーム小説」の第二弾を準備しているのも同じ理由で、私ごときの筆力では作品の出来はどうあれ、とりあえず「楽しませたい」というのを最初の出発点に固定していたいからなのです。

 遊ぶように書いた文章は、きっと面白いものになるはず。たかが子ども向けのゲームとあなどるなかれ、任天堂のモノづくりの姿勢は示唆に富んでいます。

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