影裏を観て影裏を読んだ（3/100）

影裏、まず映画を観たのですが。
普通の映画じゃなかった。
説明が少ない。
綾野剛の語る目とか、
底の知れない松田龍平の雰囲気とか、
手先足先の動きとか、
風景描写とか意味深な台詞で
多くを語ってはくるのだけど、
確信をつくことを、誰も言わない。
それがすごく良かった。

となると、原作を読みたくなる。
文字の説明がほしくなる。
すぐに読んだ。
小説、語りが主人公今野の一人称なのですよ。
やったぜ！
映画ではその心境をほとんど言葉にはしなかった今野ですが、短編といえど小説一本分一人称で語ってくれるのなら、いろいろ分かることでしょう。
あの時とか、あの時とか、あの時とか、いったいなにを考えていたのか明言してほしい。
語っておくれ地の文で……。
と、思ったのですが
映画以上に語らねぇ！
映画以上に説明が少ない！！！
あきらかに行間で何かが起きていたのに、
書かねぇの！？？？
映画観てたから行間を読んでじんわりしたものの……。
こんなに読者に内緒にしていく物語、ある？
ありますわ。
「実は一人称の主人公が犯人だったミステリ」とか……。
それくらい、道中なにも教えてくれない。
探偵もいないので謎解きもない。
たまげたわ、芥川賞……。

本当のことを全部描いたあとに、9割消して大切なことは匂わせるにとどめました、みたいな小説だった。
著者が照れ屋なのか？
あれか。
ほんとうに大切なものは、目に見えない、のやつか……。
秘するが華、なのか……。

行間が広いということは
妄想が広がるということです。
2/21に映画を観て、小説を読みもう一度映画を観てメイキング動画や綾野剛の他作品などを観て今日に至るまで、
ずっと影裏のことを考えている。
100語れる。
日浅が何者なのか、完全に理解した。
（理解した、と思わせるところが日浅の恐ろしいところです）
しかし、多くを語らないからこそ良い、原作と映画への敬意を示してここで感想（？）を閉じます。
まだ3%くらいしか語っていないが、閉じます。

以上です。

嘘です。
あと97%も語るつもりでいる。
綾野剛のパンツ姿とか……。
朝日に透けるレースのカーテン越しにみる、綾野剛の半裸の背中の眩しさとか……。
語らずにはいられない……。
秘さない！
続く！

#映画 #影裏