データを自前で持つことが重要

出版のデジタル・トランスフォーメーション(DX)の大前提は版元自身がデータを保有していること、です。

ただし発注先の印刷会社との関係や、DXへの経営者の意識のレベルで、印刷用PDFを保持している出版社と、インデザイン・データを保有している出版社とがあり、体制にはまだまだ差があります。

ちなみに欧米の専門書出版社ではもともと(つまりDXより前から)DTP工程を自社で行うことがむしろ当たり前だったようです。

「技術評論社では、紙の書籍・雑誌を制作するにあたり、著者からいただいた原稿および自社内で準備した原稿の編集およびInDesignデータの管理は自社内ですべて行っている。2010年ごろから電子出版事業に本格参入するにあたり、紙版の完成データについてはInDesignマスター・PDFともに自社内ですべて保存することを徹底し、それをもとに電子版データを作成している。」


専門書出版社が取り組んできた電子出版事業の現場10年とその先 【セミナー備忘録】 https://society-zero.com/chienotane/archives/9097

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