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4月のFC東京を振り返る~切れ間のない闇~

こんばんは。サッカーが最近楽しくありません。

我らがFC東京の2021シーズンを一か月ごとに振り返っていこうという趣旨の二発目ですが、最早書くネタは9割ネガティブです。先月のはこちら↓

①順位

さて、まず順位ですが、リーグ戦では13試合を終えて4勝3分6敗・勝ち点15で13位に沈んでいます。4月以降では4/7のH札幌戦に勝利したのみで、その週末・4/11H川崎戦から続く4連敗を止められないまま。昨日行われたA鹿島戦でも敗北を喫し、5連敗となってしまいました。
一方のカップ戦は快調。4/28A徳島戦、5/5A神戸戦とドローが続いているものの、現状グループリーグでは無敗であり1試合を残しての首位通過も決定しています。

とりあえず、なんでこんな深刻な順位になってしまったのでしょうか。先月の今頃は見下ろすクラブの方が多かったはずが、今では見上げるクラブだらけ。どちらかといえば「優勝争い」よりも「残留争い」の方が目に入るようになりました。
まあ、そんな「なぜ」を長ったらしく考察するのが当記事なんですが。

②失点が多すぎる

ここまでの戦いを眺めていると思うのが、「失点の仕方が悪い」こと。今季リーグ戦では13試合を戦っていますが、そのうち先制されたのは実に10試合
先制されるだけでも見ている側は気落ちするものですが、特に辛いのが早い時間に失点が集中していること。川崎戦、仙台戦、鳥栖戦、横浜FM戦、鹿島戦でいずれも前半25分までの早い時間、要するに「飲水タイム前」に決められている失点が多いことが目に付きます。
また、この5連敗のうち福岡戦を除く4敗はいずれも複数失点。5試合で僅か3得点と攻撃陣が伸び悩んでいる一方で13失点と守備は崩壊しており、早急な見直し・モデルチェンジが求められるでしょう。

③守備の連係は?

となると、失点の原因を探らなければならない。
個人的に(サッカーは全くの素人ですが)思うのは、守備の連係が全くと言っていいほど取られていないこと誰がどの選手にマークし、ボールに対して誰が詰めに行き、どうカウンターに繋げて攻撃陣に回すか
所謂「約束事」という物も全く存在していないように見え、行き当たりばったり的な守備では簡単に相手に振り回されます。そして相手にとってはお誂え向きの空間が生まれ、結果としてミドルでも細かく繋いでも点が取れてしまう
正直、昨年・一昨年の闘いでこれほど守備が崩れていた覚えはありません。森重がアンカーに移り林が怪我のリハビリ中とあって司令塔的な選手がディフェンスラインに不在なことも影響しているでしょうが、放置している限りは失点は増え続け、勝ち点は遠のくばかりでしょう。

④GK、誰を使う?

正直これは児玉一択だと思ってたんですが、どうもそうではないらしいです。リーグ戦・カップ戦ではここ数試合で波多野が出番を勝ち取り、児玉や野澤がベンチに控えるという布陣が続いています。
昨シーズン頭角を現した波多野豪を使うな!と言いたいわけではないですが、3~4月の出場で素晴らしいパフォーマンスを見せた児玉剛を使わないのは如何にも勿体ないように思うのは私だけでしょうか?
身長こそ183cmとやや物足りないことは確かですが、的確なポジショニングと積極的なコーチングは所属するGKの中では群を抜いています(というイメージ)。先述した通り守備の旗振り役が不足している中で彼の役割はとても大きなものになるだろう、という予想をしていたのですが...。

⑤攻撃陣

誰が動けているか・動けていないか、というのは不毛な議論です。攻撃に転じている時間は日に日に減少し、相手のペースに乗せられている中では攻撃の糸口など見えてくるわけがありません。相手に与えられるプレッシャーといえば永井・田川あたりのプレッシングディエゴ・アダイウトンのフィジカルを活かしたキープ程度で、ゴールネットを揺らすには至りません。
こればかりは自分はどうしようもないと半ば諦めています。「堅守速攻」のサッカーをしようってのに「堅守」が出来ていない、前提条件が崩れていては式は完成しません。
個々の要素で見ると、特に問題視されるべきはパスに対する意識でしょうか。敢えて通ぶった表現をするなら「メッセージ性のあるパス」が出ていないように見えます。局面を切り開く楔のようなパスは生まれず、折角ボールを持ってもコースが見えてこない。送り先を探しているうちに有力な行き先は封じられ、苦し紛れのマイナス
もうちょっと選手同士のコミュニケーションを強く取って、このパスは絶対に通す!みたいな意図を持たないと得点は生まれません。

⑥選手個人の意識

個人名を出して紛糾するようなことはしたくないですが、いつかこの記事を笑って振り返る時の為に、敢えて名前を出します。
なんとも「ニワカっぽい」表現なのを承知で使いますが、「気持ちを出している選手」はどれほどいるでしょうか。少なくとも鹿島戦を見ている限りでは正しい方向に気持ちが出ている選手は見えませんでした。「空回りしている」か「気持ちが出ていない」か、どちらか
別に90分間灰になるまで走れとは思いません。90分走り切るのもプロならピッチ上でのオンとオフを切り替えて温存するのもプロですし、その結果良好なパフォーマンスに繋がっているのであれば何も言いません。

ですが、果たして今の選手達はそれができているのでしょうか??
特に東慶悟アルトゥール・シルバ、それに岡崎慎青木拓矢。4人に共通して言えることは、「試合のリズムに乗れていない」ことです。まあ相手のリズムに乗ってどうするんだって話ではありますが。
東や青木は味方のパスに対応できないシーンも多く、前線に上がっての攻撃シーンでもはっきり言って脅威にはなっていません。
アルトゥールは持ちたがりなのは目を瞑るとしても、誰に繋げば得点に近付くのか、ということを理解してほしい。2019年の神戸戦で決めたゴラッソのイメージを引きずり続けているのでしょうか。
岡崎はDFとして致命的なスピードです。対応の甘さを狙われるシーンも目立ち、札幌戦では結果として庇いに行った渡辺剛が一発退場の憂き目に遭いました。


特に腹立たしいのはこの辺りですが、問題意識は全員が持つことが必要でしょう。攻撃するのか守備するのかはっきりしない、11人の矢印が違う方向を指す中で連携するのは難しいこと。「戦術ブラジル人」をやるならブラジル人に繋ぐためのサッカーを、全員守備・全員攻撃なら全員でビジョンを共有することを徹底してほしいと思います。

⑦助っ人悲喜こもごも

悲→レアンドロ。左ウィングとして、またセットプレーの切り札として期待されていたレアンドロですが、3月下旬あたりから姿を見ない日が増えました。どうも母国の友人に不幸があり気落ちしていたのが原因の一つのようですが、だとしてもコンディション不良が長すぎませんか。なんて言ってたらこれ。

内紛が起きないといいんですが。

喜→ウヴィニセレソン経験者の大型CBがやっと合流し、カップ戦・リーグ戦デビューを果たしました。初出場となった4/28ルヴァン杯・徳島戦では後半から出場し、コーナーキックを頭で押し込み値千金の同点ゴール
フィジカルの強さと判断能力の高さを活かした守備とセットプレーで与える脅威は大きなアドバンテージで、チームの浮上には欠かせないピースです。

まとめ

監督解任、首脳陣解任、コーチ交代。噂話は尽きませんが、誰が上に立ったとしても選手の意識が変わらない事にはトンネルの終わりは見えてこないのではないでしょうか。故障者続出で苦しいのであれば、不在を言い訳にするのではなく誰がカバーするのかを前向きに考える。勿論選手補強をはじめとしたマネジメント面や故障リスク管理の弱みも存在していますが、今こそチームが全力で意見をぶつけ合い、ソリューションを導きだして欲しいと願っています。

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