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2024.07.22
「梔子ちゃん、お呼び出しかも……」
上司がそう言って受話器を渡してきたのが11:00前だったと思う。初めは、担当している仕事に関することで、(心当たりはないが)何かをしでかしていて役所等から電話が来たのかと思った。恐る恐る「どこから……」と上司に尋ねると「保育園」とのことで、本来安心できないのだが安心してしまった。
電話の内容は、娘に発疹が出ており手足口病の可能性があるので、迎えに来て受診してほしいとのことだった。娘のクラスで手足口病と見られる子が多数いて、順番に保護者と連絡を取っているとも先生は話していた。
保育園へは夫に迎えに行ってもらい、昼過ぎから私と交代した。小児科には私が連れて行った。
発疹が少なく、手足口病とは言い切れないと医師は言った。確かに発疹は出ているが、数が少ないし口の中も綺麗だったようだ。様子見と言われ、このままなら登園してもいいとも言われ、薬の処方もなく小児科をあとにした。
仕事を早退してからの数時間で急に雨雲が空を覆い天気が怪しくなっていた。小児科に行くときは自転車で移動しているので雨に降られやしないか心配だったが、結局降られることなく行って帰ることができた。
夜、息子が夫から相当怒られて情緒が不安定になっていた。夫からは「風呂で顔を叩かれたのをきっかけにこれまで溜まっていたものが我慢できなくなった」と聞いたが、「これまで溜まっていたもの」というのが見えてこなかった。息子に聞いても怒られたことを思い出して悲しそうにするだけなので聞き取れず。
夫が息子との関わり方で苦労しているのは分かる。私も苦労しているくらいだ。とはいえ今回は、夫に味方して加勢なんかしてはいけない気がした。
夫が別室で夕飯を食べながら寝落ちした娘と休んでいる間、リビングで息子と一緒にテレビを観て、その間は夫の話も保育園の話もしないで気分を切り替えてもらい、楽しい気持ちのまま寝てもらった。
こうして振り返ると、立派なワーキングマザーのようである。その実決して立派ではないのだが。
明日は娘も息子も機嫌よく朝を迎えてくれるとありがたい。