見出し画像

1928年7月3日は「資生堂アイスクリームパーラー」がオープンした日。

本日7月3日は何の日か、みなさまご存知でしょうか?

今から96年前の1928年7月3日、資生堂パーラーの前身である資生堂アイスクリームパーラーはオープンしました。
今回のnoteでは、資生堂アイスクリームパーラーにまつわるエピソードをお届けします。


1928年当時の写真。左側の建物が資生堂アイスクリームパーラー

資生堂アイスクリームパーラーの開業

資生堂パーラーのはじまりは、1902年に資生堂薬局内にソーダ水や当時まだめずらしかったアイスクリームを製造販売する、日本で初めてのソーダファウンテン。その後、1916年には飲料部という部署が作られ、資生堂内のひとつの事業として発展させてきました。

そして1928年7月3日に資生堂アイスクリームパーラーを開業
店名には当時知名度の高かった「アイスクリーム」という言葉が入っていますが、アイスクリームだけを提供していたわけではありません。
資生堂アイスクリームパーラーは本格的な西洋料理を提供するレストランとして開業しました。

1928年7月3日当時の新聞広告


オーケストラボックスのある豪華な店内

吹き抜けが開放的な店内。2階に設けられているのはオーケストラボックス。

木造2階建ての店内は、客席の中央が吹き抜けになっており、天井からはシャンデリアが吊るされていたそうです。写真からもわかる通り、1階正面には飲料カウンターがあり、2階正面にはオーケストラボックスが設けてありました。
高級で華やかな雰囲気を重んじて作られた資生堂アイスクリームパーラーには、銀座の紳士や新橋芸者をはじめ、流行の尖端をいく映画俳優やマダムが多く訪れたそうです。

豪華な店内でオーケストラの生演奏を聴きながら食事をする時間は、きっと優雅なひとときだったに違いありません。


銀座の味覚としておなじみの”資生堂アイスクリーム”

1902年の創業当時から提供しているアイスクリーム。
資生堂アイスクリームパーラーの喫茶メニューには「資生堂アイスクリーム」や「アイスクリームソーダ水」「アイスクリームサンデー」と記載があり、アイスクリームを中心としたメニューが多数展開されていたことから、“資生堂アイスクリーム”は当時から多くの人に愛されていたことが伺えます

資生堂アイスクリームパーラーの喫茶メニュー

西洋料理のメニューの表紙には、資生堂のシンボルである花椿マークやロゴが配されていました。

1928年以降の西洋料理メニューの表紙


お持ち帰り用のアイスクリームポットもご用意

資生堂アイスクリームパーラーでは、ご自宅でもアイスクリームをお楽しみいただくためのサービスとして、お持ち帰り用のアイスクリームポットをご用意していました。

ロゴがあしらわれたお持ち帰り用のアイスクリームポット

ショーケースにアイスクリームポットが飾られている様子も当時の写真から伺えます。

資生堂アイスクリームパーラーのショーケース。
左側に飾られているのがお持ち帰り用のアイスクリームポット。

アイスクリームがまだ贅沢な食べ物だった時代。
「資生堂のアイスクリームを病人に食べさせたい」というお客さまの急なご要望に、宿直のスタッフが夜間でもお持ち帰りのための対応をしたこともあったそうです。
そういったエピソードが言い伝えられるとともに、資生堂アイスクリームパーラーのお客さまへのおもてなしの心は、現在の資生堂パーラーにも脈々と受け継がれているのです。


創業当時の味わいを守り続けるアイスクリーム

2024年現在も多くの人に愛される、資生堂パーラーのアイスクリーム。
その歴史は、資生堂薬局内のソーダファウンテンにはじまり、資生堂アイスクリームパーラーを経て、今へと受け継がれてきました。

これからも資生堂パーラーは、伝統と革新を体現するアイスクリームおもてなしの心を未来へと継承していきます。


◆資生堂パーラー公式サイト・SNS

公式サイト https://parlour.shiseido.co.jp/
Instagram https://www.instagram.com/shiseido_parlour/
X(旧Twitter) https://twitter.com/shiseidoparlour
Facebook  https://www.facebook.com/shiseidoparlour


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?