さまざまな甲子園

先日スッキリで俳句甲子園の特集をやっていた。高校生たちによる俳句の戦い。端的にいうと激アツだった。

全然知らなかったんだけど、チームで戦う姿が本当に熱い。

まずルールは、団体戦。お互いのチームが共通のお題に対して、5句ずつを予め用意しておき、一句ずつ発表していく。

大事なのは句を発表した後。お互いに3分間ずつの質問タイムが与えられて、相手の句に対して質問を投げ、それに回答をしていき、そのやりとりを見て最終的にい審査員たちがどちらかの旗を上げ、多い方の勝ち。最終的に3本先取したチームが勝者となる。

その質問がいい。

「サルビアの赤を血の紅さにたとえていますが、これはサルビアの親しみやすさから少し離れるように思うのですがいかがでしょうか?」

「親しみやすさ、というだけに止まらない活き活きとしたサルビアの生命力、それを表現するために血という言葉を使いました。」

うろ覚えですがこのようなやりとりがなされます。いい。すごくいい。生まれ変わったら田舎の高校で俳句部を作りたい。できれば山の中の盆地の高校がいい。

◯◯甲子園と名のつく大会はたくさんある。囲碁、将棋、生け花、簿記、演劇。宇宙甲子園、エコノミスト甲子園というものもある。

僕はそんなに強くないサッカー部の中でも全然試合に出られないぐらいだったので◯◯甲子園には全然縁がなかったし、高校生活最後の大会ではついにユニフォームすらもらえなかった。でもそれだけにサッカーを辞める気になれず、かといって本気の部活で頑張るだけの根性もなく、ズルズルと30歳頃までは定期的にサッカーやフットサルをやる生活を続けていた。個人参加のフットサルなら、まあ10年以上サッカーをやっていれば誰だってそこそこ楽しめる。

甲子園を目指すというのは、ほとんどの人にとっては満足のいくやめどころを目指すということなのかなと思う。だからやめどきを与えられなかった僕みたいなゾンビのような人が、きっとたくさんいると思う。

いつかそういう人のための甲子園を開きたい。甲子園の亡霊を供養するための大会。口だけ熱かったり、知識だけはいっちょ前だったりする奴がいっぱい集まって、とても楽しい大会になると思う。

サッカーだと決勝の会場は国立競技場・・・ではなくて西が丘とかがいいかもしれない。

今生ではも出会うことのない、本物の甲子園。出会えないまあ失われてしまった甲子園。1周忌、3回忌、7回忌、13回忌・・・法事みたいに定期的にやるとよさそう。甲子園の法事。法事甲子園。誰か開催してくれないかなあ。参加条件は大学では部活をやっていなくて、高校は県でベスト8以下。かつ補欠。でどうだろう。



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