抜歯とその経過①

ついに抜歯だ!大人の歯を2本抜くぞ!

大学病院で抜歯

いよいよ抜歯当日。麻酔をするので何か食べてきてくださいと言われていたのにギリギリに起きてご飯を食べる時間がなかった。
母親が作ってくれた赤飯おにぎりを鞄に入れて急いで出発。お母さんありがとう。バスを待つ間に口に詰め込んだ。

大学病院に着いて抜歯の前にまずは顎機能検査をした。歯茎に電極をつけるやつで、矯正歯科でも同じことをやったけどもっと精度がいいのかな?

検査が終わるといよいよ抜歯。大人の歯を抜くのは初めてだからとても緊張した。前日、職場の人にも「音するよ〜」とか脅されていたのでビクビクしていた。

施術は前回も診察してくれた助教授の先生で、私がビビっているのを察してか談笑して和ませてくれた。優しい。医者がモテるのが分かる。

麻酔をする前にどこの歯を抜くのか先生と一緒に確認させられた。私は上側の前から4番目の歯を左右どちらも抜歯する。(下写真参照)

画像1

まずは歯茎に麻酔をする。
第一段階としてガーゼをたくさん口に入れられて歯茎の表面に麻酔をする。これがバナナのようなちょっと独特な匂いがした。私はあまり気にならなかったが嫌いな人は嫌いな匂いかもしれない。
そしてガーゼを口に入れたまま数分待つ。

このとき汗が出たり心臓バクバクで緊張がマックスだった。先生にも伝わったのか「麻酔するとみんな心臓ドキドキしますからね〜大丈夫ですよ〜」と言ってくれた。
本当のところはどうか分からないが「今私のこのドキドキは麻酔のせいなんだ!」とある意味責任転嫁することが出来て少し落ち着くことができた。先生に感謝。優しい。医者がモテるのが分かる。

数分して第二段階へ。歯茎に注射器で麻酔をする。
小学生の頃、歯医者で乳歯を抜いたときにした注射器の麻酔がとても痛くて嫌だ〜!と思っていたのだが、先生が上手いのか、はたまた医療器具が進歩したのか全然痛くなかった。刺されたのがほとんど分からなかったぐらいだ。
そしてまた数分待つ。

この後たしかうがいをしたと思うんだが、その時すでに唇が全然動かないし、感覚もなんか変な感じになっていて(感覚があるにはあるのだが自分のものではないような。切り離されたような感じがした)もうこんなに麻酔が効くんだ!ととても驚いた。
昔『医龍』というドラマで、阿部サダヲ演じる麻酔科医にかかれば患者さんが5秒くらいで眠ってしまうみたいなシーンがあったのだが(記憶違いか?)あながち嘘ではないのかもしれない。

そしてついに抜歯!

まずは右側から抜いていく。この段階になって初めてそういえばどうやって抜くのか聞いてなかったと思い至った。

実際はただ物理的に歯を揺らして抜くというものだった。よくよく考えればそれしかないのだが何となくもっと大袈裟な器具とか使うのかと思っていた。
乳歯がグラグラしてきた時に歯を掴んで揺らすことがあると思う。あれをもっと強力にしてただひたすら揺らして引っこ抜くという感じ。(実際はもっと複雑な工程を行なっているのかもしれない。患者側の感覚としてはの話。)

段々と揺れが大きくなっていくとある時「ミシッ」という音が聞こえた。後で調べてみるとこれは脱臼した音らしい。ミシッなんて聞こえると思っていなかったので(前日聞いてた)動揺してしまい思わず「え……?」と言ってしまった。先生が「音しますよー」とすかさずフォロー。でも言うのが遅いよ。まぁ言われててもビビるだけだが……

そのうち歯はちゃんと抜けた。しっかり生えている健康な大人の歯を抜くのだから当たり前だけど大変だ。抜けるまで体感時間では7分くらい掛かったような気がするけどたぶん2、3分といったところじゃないだろうか。

1本抜くだけでかなり疲れて「まだもう1本あんの!?」となったので少し休憩させてくれた。その間先生が、立ち会っている研修医の先生に抜歯のコツを教えていた。
「変に捻ったりすると歯の根元が残ったりするから、必ず一定の方向で動かして……」
なるほど……次の歯もそういう風に抜くんだな……と想像してしまい変に緊張が高まってしまった。
話に耳を傾けていると先生が「あ、抜歯するのは研修医じゃなくて僕ですからね~安心してくださーい」と言ってきた。そこに対しては不安がってないよと思ってちょっと笑った。

2本目も何事もなく抜けた。こっちの方がもっと楽に抜けた。
うがいをするとガッツリ血が出ていてうわあ……となった。口が麻酔であまり動かせないせいで上手くうがいが出来なくて大変だった。そのため唾液をうまく断ち切れなくて服に少し血が付いてしまった。私はたまたま茶色の服を着ていたから目立たなかったが、もし今後抜歯をする予定がある人がいればできれば白い服やお気に入りの服は避けた方がいいかもしれない。

しばらくガーゼを噛んで止血をする。その間に抜歯後の注意点を説明される。風呂やアルコールは良くないのと、痛みで冷やすとき冷やしすぎはNGで濡れタオルとかにしなければいけないとのことだった。
つまり抜歯した箇所は血がかさぶたになって覆われて治っていくから血流がよくなるのは血が止まらないし、冷やすのも血流が悪くなって血が出ないから駄目だということだ。奥が深い……
また、かさぶたが剥がれるという理由で強くうがいするのも駄目とのこと。
必ず痛むので痛み止めを貰ったらすぐ飲んでいいですというアドバイスも貰った。

一通り説明を受けた後、1週間後に経過を見るための予約をし、予備のガーゼと痛み止めの処方をしてもらい今回は終了。
料金は抜歯の分が2060円。薬代が590円。事前に値段を調べたときは7000円とかもっと高いのが多かったので意外と安くて驚いた。

画像2

上図は抜歯当日の写真。うがいしちゃダメと言われて口をゆすいでなかったから唇にめっちゃ血が付いてる。今思えば濡れタオルとかで拭けばよかっただけだった。馬鹿だから気付かなかった。
抜歯した箇所がポッカリ穴が空いてるのが珍しくて面白かった。自分の口じゃないみたいだ。

大人の歯の抜歯は初めてでとても不安だったけど、先生の上手さもあると思うが予想に反して全く痛くなくて本当に良かった。どの工程でも患者のことを気に掛けていただいて安心できた。本当に感謝です。

抜歯後の経過も書こうと思っていたけど、またも長くなったので分けることにする。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?