リーダー不在でも価値ある会議にするための4つのポイント
会議では通常、ファシリテーター(進行役)を置くことで、スムーズな進行と目的達成が図られます。しかし、多くの会議に参加してみると、はっきりとしたファシリテーターが設定されていないケースが多いように感じます。そこで、ファシリテーターをあえて置かない場合でも、全員が積極的に参加し、当事者意識を高めるために押さえておくべきポイントを整理しました。ファシリテーターがいないことで、参加者一人ひとりが進行を意識し、主体的に会議に関わることで、最終的に会議の質を向上させることを目指します。
1. 会議の目的を全員で共有する
最初に重要なのは、会議の目的を全員で明確に共有することです。会議は何のために行われるのか、何を決定する必要があるのかを全員が理解していることが前提です。目的が曖昧だと、議論が脱線して時間を無駄にしてしまいます。会議の招集段階から目的を明確に設定し、全員がその目的を理解することが理想です。「今日の会議の目的は?」という問いに全員が答えられるようにし、ホワイトボードに目的を書き出して可視化すると効果的です。
2. 役割を明確にする
会議においては、各自の役割を明確にすることが不可欠です。会議の目的に基づいて招集されるメンバーには、それぞれが果たすべき役割があります。これを明確に理解して参加することで、会議が効果的に進行します。議長役、タイムキーパー、議事録作成者などの会議運営に必要な役割は、当日にくじ引きで決めるのも一つの方法です。役職や立場に関係なく、全員がその場で自分の役割を全うすることが求められます。
さらに、重要な役割として、Plan担当、Do担当、Check担当、ビジョン担当、現状把握担当、課題認識担当に分けることも有効です。それぞれが自分の専門領域や立場から意見を述べることで、会議がより深い議論に発展し、目的達成に近づきます。
3. 全員が発言しやすい環境を作る
会議の中で重要なのは、全員が平等に発言できる環境を整えることです。発言が偏ると、一部の意見に引っ張られてしまい、議論が一方的になるリスクがあります。順番に発言するルールを設けたり、各議題ごとに全員が一度は意見を述べる機会を確保することで、全員が積極的に議論に参加できます。
また、「特にありません」という返答は、実質的に「この会議に参加した意味がありません」と言っているようなものです。全員が何らかの形で意見を持ち寄り、議論に貢献することが、会議の成果を上げる鍵となります。
4. 結論と次のステップを明確にする
会議の最後には、結論や次に行うべきアクションを明確にすることが重要です。誰が何を担当し、次回までにどのような行動をとるのかを明確にしておくことで、会議後の進捗管理もスムーズになります。これにより、会議終了後も全員が自分の役割に責任を持ち、当事者意識を持ち続けることができます。
まとめ
ファシリテーターがいない会議でも、全員が主体的に参加し、当事者意識を高めるためには、以下のポイントを意識することが重要です。
会議の目的を全員で共有する:全員が目的を理解し、共通認識を持つことで、議論がスムーズに進行します。
役割を明確にする:全員が自分の役割を理解し、責任を持って参加することで、会議の質が向上します。
全員が発言しやすい環境を作る:平等に発言できるルールを設定し、偏りのない議論を実現します。
結論と次のステップを明確にする:次回までの行動計画を明確にし、会議の結果を実行に移します。
これらのポイントを押さえることで、ファシリテーターがいなくても、全員が積極的に関わり、質の高い会議を実現することができます。リーダーシップを分散させ、全員がリーダーシップを発揮しながら、チームとして協力して進めていく会議運営を目指しましょう。
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