小脳出血から高次脳機能障害になった夫の日常
高次脳機能障害の夫
退院してもリハビリ病院を想う
夕方6時になれば夕飯だな
まずいから海苔の佃煮を買って食べたと、思い出話をする
9時になれば消灯か
眠れなかったけど、薬で眠れるようになったんだ
病院のホームページに、知っている人がいるか探す
ストーカーのようではないか
まあ、執着を見せるのが、高次脳機能障害だから
でも不思議だ
1日も早く退院させろ
ここはいい病院じゃないんだと、
看護師さんたちの前でも、大声で言っていたのに
今は恋しがっているようにさえ思える
退院したくて鍵のかかっていない屋上に行き、飛び降りて逃げようとまでした人が
ずっと、あの病院を考えて、ぼーっとしている夜が多い
小脳出血は、間違いなく夫の分岐点だった
オセロが一気に白から黒に変わるように
全てが終わってしまった
一瞬だった
そして、運命共同体の私も、これまで見ていた世界が、終わったのを感じた
これから、そのことを記録していこう
いつか、忘れてしまうのだから
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