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非エンジニアが勉強期間10日でExcelVBAスタンダードを取得する【合格体験記】

はじめに

Excelは若干使える非エンジニア文系事務職がVBAエキスパート スタンダードに合格するまでの備忘録です。
2024年4月末時点の情報で書いており、最新の情報とは異なる場合があります。

VBAエキスパート Excel VBA スタンダードとは

株式会社オデッセイコミュニケーションズが提供する、VBAのスキルを証明する資格のうちExcel VBAに関する資格の上位資格。
下位資格にExcel VBAベーシックがあり、スタンダードのほうがループ処理や配列、テーブル操作などのより自動化に向けた処理の内容が多くなる。

  • 内容:選択肢形式、ドロップダウンリスト形式、穴埋め記述形式の40問前後

  • 試験方法:コンピューター上で実施するCBT形式、テストセンターでの受験

  • 試験時間:50分

  • 合格基準:1000点満点中700点以上(試験問題により変動の可能性があり)

  • 受験料:14,850円(税込) *他のVBAエキスパート資格等所持済みの場合は割引有

詳細:試験概要>Excel VBAスタンダード

受験にはOdyssey IDが必要なため、受験前までに事前に登録しておく必要があります。
会場によりますが受験日の変更も可能な場合があり、私はもともと4月末に受験予定だったのを勉強が面倒くさくなってきたので前倒しました。私が受けたオデッセイの直運営会場(有楽町・横浜)では後ろ倒しは申込時の受験日の3日位前に申請する必要があるようですが、前倒しの場合は前日~当日まで(開始時間による)振替が可能だったので、遅めの日程に申し込んでおいて定着具合で前倒しするのもいいと思います。
※会場ごとに試験日変更ができるかどうかは異なるようなので、自分の申し込む会場はどうなのかは事前に確認をお願いいたします。

勉強開始前のスペック

  • VBA以外のExcelスキルはそこそこ(match+index、xlookup、sumifなどは普通に使える。テーブルはそこそこ)

  • VBAはネットで調べてそこまで複雑ではないものであれば『仕組みはわからんが狙った動きはする』ものをキメラとしてコピペで組める程度

  • プログラミング経験はほぼ皆無

試験結果【合格】

  • 受験日:2024年4月23日

  • 所要時間:35分くらい

ギリギリでした

合格基準700点(70%)に対して750点で合格でした。
プロシージャとステートメントが苦手なのがわかり易すぎる…あと多分間違えたやつに「単語が単数/複数を間違えた」のが結構ある気がします。英語苦手。

感想

  • 思ったより応用系の問題が出る

  • テキスト、丸暗記すれば行けるのかもしれないけど圧倒的に練習問題が拾えるところが少ない(↑の応用問題に対応する力をつけるのが大変)

  • 複数形と単数形の使い分けで苦しむ


10日間の勉強方法

事前準備:VBAスタンダード公式テキストを買う

公式のテキストをとりあえず購入。(3300円送料込み)
メルカリ等での相場は2200~2500円くらいで、中古だからかなり安く手に入るとかいうことはない模様。今回はさっさと手に入れたかったこともあり公式で購入。
2日後に届きました。

ちなみに旧版のテキストは発行が2009年とかで、ついてるシリアルコードの模擬試験も明らかに今と出題内容が全く異なるようなのでスタンダードについては買わないほうが良いです。
古本屋で流し読みしたところベーシックはそこまでではないようだったので、ベーシック受けずにスタンダード受ける、でもベーシックの内容も多少把握しておきたいみたいなときは買っても良いのかも。

1~3日目:とりあえず公式テキストを読み込む+ベーシックの練習問題をやる

何が出るのかもあんまりわかってなかったので、通勤時間でテキストを流し見。
正直この内容であればA5の本で出してほしいなあと思う(コードの性質上改行が多いので余白がすごく多くて見づらいなあという印象)
1周目の段階で「よくわからんな」ということが多かったので、前提知識を入れるためにKindle Unlimitedで購入した下記のベーシックの練習問題を3周ほどやって基礎固めをしました。

レビュー通り見やすさは…という感じではあるものの、単語などの暗記には十分かと(コードはちゃんと動かしてないので不明)。
自分はノートに解答を書く→正誤チェック→1周して間違っていた問題は問題番号を写してもう一回、複数回間違えた問題はピックアップしてノートに解説を書く、という感じでやっていました。

下位資格であるベーシックの内容がそのままスタンダードに出題されることは割合的には多くないと思うのですが、ベーシックでやった内容についてはスタンダードのテキストで解説があったりなかったりするので、1周くらいはやっておいたほうが良いかもしれないです。

4~9日目:動画を見ながら練習問題を周回

日本頭脳チャンネルさんの動画を見てスタンダードの基礎固め+練習問題を周回。

公式テキストの章立てとほぼ同じで、実際に動かした時にどうなるかを動画で確認できます。
時間があるなら実際に動画に合わせてコードを書いてみるのが良いと思いますが私は面倒なのでやりませんでした。
苦手な分野は倍速にして何度か繰り返し見て、ある程度解説を諳んじられるようにするといいかも。

それとベーシック練習問題と同じ著者の練習問題を周回しました。

単体購入よりKindle Unlimitedの月額のほうが安いので、試験勉強中だけでもKindle Unlimitedに登録したほうが良いです。ついでに他の本も読む。
ランダム出題40問×3回と章順に分かれている(問題は同じで、章順をシャッフルしたものがランダム出題)ので、先に章順を周回し、苦手な分野は動画を見直したりテキストのコードや単語の用法をノートに書き写したりして暗記するようにしました。
周回は章立て10周程度・ランダム3周程度だと思います。あまり悩まずサクサク進め、間違った問題のみ繰り返し復習、とベーシックと同じスタイルでやりました。

10日目:公式の模擬試験をやる+苦手分野の練習問題を復習

公式テキストにWEB模擬試験がついてくる(おそらくテキスト統一なので、中古で買っても問題なくできると思われます)のでやります。
ただ少し難易度が低かったような…?ここでほぼ満点は取れたものの、練習問題のほうが難易度が高かったので練習問題をもう一度周回し、苦手分野(プロシージャ)はもう一度復習しました。(なお当日プロシージャとステートメントの正答率が最も低かった模様)


本試験

仕事終わりに会場に急いで移動し受験。
模擬試験で思った通り、やはり本試験のほうがひねりがある問題が多かったような気はします。
複数形と単数形で悩んだ結果間違った問題が複数ありました(敗北)
自信持って正解と断言できるのが24問程度(6割)しかなく、まずいかもしれない…とかなり焦ったのですがギリギリとはいえ受かっていて良かったです。
あとメモ用紙とか渡されなかった故に微妙に大変な問題もありました。会場によるのか、このテストそのものが筆記用具禁止なのかは謎です。


まとめ

  • 勉強時間:約30~40時間程度

  • かかった費用:14,850円税込+交通費

最終的な印象としては暗記ゲー+簡単なプログラミング思考(ただこちらも暗記で乗り切れる程度)といった印象でした。
実際のVBA環境ではスペルミス・構文ミスはエラーという形で修正されますが、そういったものがない分細部まできちんと覚えている必要があります。

この資格の勉強をしたら仕事で即使えるVBAが書けるかというとそうでもなく、あくまで基礎知識なので実践でどういう場合にどういう要素を使っていくかというのは他のテキストや講座などで別途勉強する必要があると感じます。
ただ基礎知識の網羅としては有効なので、自動化の仕組みを組み立てるためのパーツを覚えるという点できちんと意味はあると思います。
言語自体はかなり古臭いものにはなっているそうなのですが、誰でもすぐに取りかかれる・仕事に応用できるという点でプログラミングの初歩の初歩的なものとしても良いのかもしれないです。

今後は市販の書籍やUdemyなどで実践的なマクロの作り方を学んでいきたい所存です。

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