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実際の所スラミンってプリオンに効くの?

追記

この記事ではスラミンの話をしています。松葉茶にスラミンが含まれるという噂がありますが、ガセのようです。また松は大気汚染を浄化する力があり、特に放射性同位体が蓄積しやすいようですので、松葉茶はオススメしません。詳しくは中村先生の記事をどうぞ。


本編

私ねー生物学は専門ではあるけど脳科学なんでねー。プリオンとかってなんだっけ?って所からはじまっちゃうから出発点は素人並だから、ちゃんと論文を沢山読み込むまではとんでもない間違いをすると思うから気をつけてね。

とはいえ、興味を持って調べ始めたら効率的に情報さがしていく技術はまあ持ってると思うので、さくっとまあスラミンについて掘ってみますね。

スラミンの狂牛病への効果をみた治験はあるのか?

お医者さんや、製薬業界の皆さんならお馴染みのClinicalTrials.govを見てみましょう。治験があるなら話が一番速いですからね。

スラミンだけで検索しても結果が21だって。すくなーい。100年以上あるのにね。ジェネリック医薬品の呪いだな。

意外なのはガンの薬として有望視されていること。ガン??あまり聞いたこと無いな。ほとんどの治験はガン関連だった。まあ、金になるからなぁガンは。抗がん剤に混ぜることで自社製品の効果をアップして売り込もうという魂胆であろう。

そして自閉症スペクトラムへの治験もあるね。これがあの有名なカリフォルニア大サンディエゴ校のやつだね。結果は上々だったのに潰されたのだ。ジュディー・ミコビッツの本に詳しいよ。自閉症はスラミンで治るんだよ。進行を遅らせるとかじゃなく、改善するの。一日で喋れる言葉が増えたりしたんだよ。これを封じ込めたのが製薬マフィア。スラミンじゃ特許が切れてて金にならないから市場を殺されてはたまらない。

私は全部読んだこの本。生物屋さんにはほんとにおすすめの本。レトロウイルスの最前線で研究してきたNIHの研究者の命がけの警告だからね。

日本語ソースだとこんなのを見つけたよ。

残念ながらClinicalTrials.govにはスラミンが狂牛病に効くかをみた治験は見つからなかった。

スラミンは効くのか?論文を探る

スラミンはこの本で自閉症スペクトラムに効く治験があると知ってびっくらこいて、注目してたんだけど、最近のミコビッツ嬢はスラミンがスパイクタンパク質からも守ってくれると主張しているらしいですよね。

どなたかこのビデオの全編をお持ちでしたらお知らせ下さい。

わたしはこの短いクリップしかみてないので、いくら私が信頼を寄せるミコビッツ氏だからといってもハイそうですかとはならないので、ちょっと自分で調べたらネズミの培養細胞系ならスラミンがプリオンの重合を防いで分解を促進することは分かった。

見つけたのはこの論文。

天下のEMBOJですぞう。このEMBOJ(2001)を見つけたのはこちらのPLOS ONEの2013年の論文。

そこで、このように紹介されていたからスラミンの抗プリオンの効果は結構知られているっぽい。

Suramin is a drug which achieves its anti-prion effect by inhibiting the conversion of PrPC to PrPSc. It achieves this by inhibiting the regular trafficking of PrPC and causing its aggregation as non-protease resistant aggregates in a post ER/Golgi compartment. This alteration in trafficking prevents its conversion to PrPSc [8]

スラミンはプリオンPrPCが細胞内オルガネラ間で輸送されるのを阻害して、プロテアーゼ耐性のある重合PrPScになるのを未然に防ぐとある。

PrPCというのは'cellular' PrPのことで通常のプリオンで感染性がない。
PrPScは'scrapie' PrPのことでスクレイピーのこと。

PLOS ONE論文はスラミンはメインじゃなくmPPIg5という別の薬の効果をみてるんだけどこっちも狂牛病に効くかもしれない。比較にスラミンのデータがサプリメントにちろっとあるけど効果はmPPIg5と同じくらいだったな。mPPIg5なら金になるのであろうからmPPIg5を推すのだろう。

EMBOJ(2001)に戻ると

the compound Suramin interfered with the folding of PrPc in a post-ER compartment and that misfolded PrP was efficiently re-routed to an acidic compartment for intracellular degradation

とあって、やってることはmPPIg5と似てるよねw。ER・ゴルジを出てきた後にタンパク質がフォールディングするときにスラミンが干渉して、感染性のあるPrPScになりにくくしているのですな。そして、普通のPrPcを細胞内の酸性度の高い場所へつれてって分解処理してしまう。

そうか、アンドレアス・カルカーによると二酸化塩素も酸性度の高い所で酸素を放出することで酸性度の高い場所に突如マクロファージが発生するみたいな効果でもって殺菌・殺ウイルスするんだけど、スラミンと二酸化塩素合わせ技にしたら効果あがるかもしれないな。がん細胞の周りやウイルス、細菌に感染した所って酸性度高い。

二酸化塩素については殺菌シリーズをぜひ読んでくださいね。

培養細胞、動物、ヒト

注意しておきたいのは培養細胞の実験では上手く行ったけど動物の実験だとさっぱりだめだったり、副作用ありまくりだったりして頓挫することはよくある。上の2つの実験はどちらも培養細胞だから、スラミンの有効性が動物の実験でも実証できるかはまだなぞ。

その上、ネズミで上手く行っても犬猫猿ではだめ、ヒトではだめというのも腐るほどあるからまだ喜ぶのは早いのだ。

だから私も治験がないかを調べた結果から書いたんだよ。

正攻法で治験と論文でスラミンと狂牛病で調べた結果は最低限の期待は持たせる結果だけども、決定打はなかった。

次は調べる裾野を広げて松葉茶や常葉樹オイル抽出物などスラミンが含まれるものが狂牛病を含むプリオン病に効果がないか、Anecdotalな事例を探してみようかな。(追記:スラミンは合成された化合物であり自然界には存在しませんので無駄骨でした。)

あと上の記事にかきましたがスラミンは血液脳関門の通過に難があること、松葉茶にはシキミ酸が含まれる可能性があり妊婦にはオススメできないことなどあり、松葉茶でプリオン病の治療には難がありそうです。でも脳に行かなくとも、水際対策として予防と遅延には良さそうです。あとタンポポ茶というのがシキミ酸がないがプリオンに良いかもしれないらしい。

なんでスラミンに注目しているのか?

死にたくないからです。我々の80%以上は2020年にプリオン病予備軍になりました。参考記事です。

まずは

とか

あれに感染するもしくはmRNAワクテンやDNAワクテンを射つことで、我々のゲノムにスパイクタンパク質を合成するための情報が書き込まれる可能性が世界中の医師によって指摘され始めています。

そして、スパイクタンパク質が体の中で合成されることが続くと、プリオン病になる可能性があることを世界中の医師が指摘しています。プリオンが発症するまで数年の間に治療法を見つけないと私も死にます。

松葉茶が効くんじゃという噂がありますので検証しています。


追記。松葉茶にスラミンが含まれる説はガセのようです。

一番上にも書きましたが、松葉は汚染されている可能性が高いのでオススメしません。ピクノジェノールもちゃんと精製された物の方が良いでしょう。