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木造構造設計のお約束

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木構造の特殊なルールを、気がついた順に書き連ねていきます。
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2023年11月の記事一覧

2階建て壁量計算比較ツールを作成してみました

2階建て壁量計算比較ツールを作成してみました

こんにちは。今日は冷えますね。北国の雪も心配です。

さて、2025年の壁量計算でどれくらい変わってくるか?不安な方も多いと思います。さっそく、新しい壁量の基準(案)に対応した表計算ツールをダウンロードして使ってみた方も多いかと思います。しかしアレだと、数字のみで、どれくらいなのか?イマイチ把握しにくいです。具体的な過去の壁量計算を持ってきて、大丈夫か検証・・・したい方は、ちょっと面倒です。そこで

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耐震等級3を信じるな

耐震等級3を信じるな

おはようございます。DJしろなまずです。
私の事務所では、構造計算で耐震等級3を取得することが多いのですが、別にお客様に強く推奨しているわけではありません。取得に関してはお客様の任意です。ただ事前に無断で構造計算してしまう癖があるので、できあがったら耐震等級3をクリアした建物だった、なんてことはよくあります。

しかし、この耐震等級3はくせ者です。そもそも「建築基準法(耐震等級1)の1.5倍の強さ

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2025年の壁量計算はどうなる?その2

2025年の壁量計算はどうなる?その2

前回の記事を読んでから見ていただくとわかりやすいです。

前回、壁量に加算できるものに「準耐力壁等」等が加えられると話しましたが、ここを具体的に解説します。

「準耐力壁等」は2000年の品確法制定時に、品確法の壁量計算が定められて、垂れ壁や準耐力壁などを壁量に加えられるようになりました。あくまで品確法の耐震等級を計算する場合に使われ、基準法の耐力は、準耐力壁以外で満たさなければならないルールがあ

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2025年の壁量計算はどうなる?その1

2025年の壁量計算はどうなる?その1

全棟構造計算は今のところ不可能です

木造住宅の真の耐震化を進めるなら、全棟構造計算!などと言っている人がいますが、現実的には不可能です。その崇高な理念は認めますが、2025年時点では無理です。また全棟構造計算を謳っている業者さんは、その多に比べてのアドバンテージがなくなるわけで、本当にそう思っているのかは疑問です。

さて、2025年に4号特例が廃止され、木造2階建ては新2号となり特例を外れます

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改正法に合わせた壁量計算ソフトを予想してみた

改正法に合わせた壁量計算ソフトを予想してみた

こんばんは。DJしろなまずです。本日は、今年最後の講習会の講師をしてきました。体調がずっと悪かったので、今日もお聞き苦しいところがあったかもしれません。寿命かもしれないので、1回1回丁寧にやらせていただいております。

さて、本日は、国土交通省の建築基準法・建築物省エネ法の改正法制度説明会だったようです。SNSにも情報がたくさんあがっていますね。それなのに私は何をやっているんだか・・・(前々から決

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