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🇨🇳#39 中国一周して人生何が変わったか1️⃣

約3か月にわたる、白丸みそ子のしょーもない中国一周旅行記にお付き合いいただき、誠にありがとうございました。
それなりに「結び」を記しておこうと思い、今回ばかりはふざけることなく、比較的真面目に自分の想いを整理してみました。
2本だてになります。
ボケ少なめですが、どうぞよろしくお願いします🙂‍↕️ペコリ

わたしが中国一周をしたワケ

旅の始まりはカシュガル
西北エリアでは、電動バイク乗り倒したな…

まず、中国を一周した理由だが、初回で書いた通り、特にワケはない。
スポンサーもいなければ、同行者もおらず、おまけに仕事関係者にバレてはいけないという制約のもと、自腹を切ってヒーヒー言いながら貧乏旅行をした、おそろしき愚行である。

それでも、自分の気持ちと少しばかり慎重に向き合ってみると、「自信をなくした」ことが旅立ちのひとつの要因としてあるのかもしれないと思った。
いや、人生挫折ばかりで、生まれた時から親はどうしようもないし、大学受験も落ちまくったし、離婚しているし、経営した店は全部潰しているし、会社も大儲けには程遠い状況で、そもそも自信なんてあったのかという話だが。

トルファン・火焰山の美しさは一生忘れないだろう

ただ、振り返ってみると、困難な状況に置かれた時、その時その時、「自分は大丈夫、きっとできる」と信じて、物事や人と対峙してきたと思うのだ。
取り組み方は正攻法ではなかったかもしれないし、結果も必ずしも上手くいったとは言えないけれど、大体は「最悪」を回避できたし、何より、自分を鼓舞して立ち向かっていったことで、それなりの自信を得ていた。
「結果はアレだけど、必死だった、直向きだった、そんな自分は悪くないんじゃない?」、そう思って、現状と自分を受け入れていたのだ。

キャラバンリーダーになった敦煌の砂漠
生き仏にお告げをもらった日月山

バランスを崩した2024春

見返すと、なんかずっと変なズボン履いてたな…

どこでバランスを崩したのかは思い出せない。
莫大な借金スタートから、安定した利益と人気が出るまで大切に育てた店を、コロナで閉めることになったからかもしれない。
または、わたしを妹分として可愛がってくれていた人が自らこの世にサラバ!したからかもしれないし、元彼が事故で虹の橋を渡ったからかもしれない。
それか、娘が大学進学で遠くへ行ってしまったからかもしれない。

でも、それらどれか一つが決定的なトリガーであったとも思えないのだ。
望まない形での離別や終焉が重なり、なんとなく疲労の蓄積として、わたしは元気を失ってしまったように思う。

そのうちに、すっかりチャレンジする気力がなくなってしまったのである。
わたしは、無理難題だと思えることにも、それに挑戦したいと思ったら、レベルや武器装備が足りなくても、どうにか工夫して取り組む自分が好きだった。
いつだって、「無理無理」と人から笑われても、自分の可能性をアホみたいに信じられるアホな自分でありたかったのだ。

美味しかった西安のビャンビャン麺

24年春、こうして生命力が低下してほとんど引きこもりになっていたわたしに、仙台から埼玉に帰省したベビ子(娘)は、こんなひとことをかけてくれた。

ベビ子👶「母さん、もう少し元気出てきたら、あんまり高望みするんでなく、一回、確実に達成できる目標立てな」
わたしはその時、ハッとした。
🤯
やる気スイッチがつかなくなったのは、悲しい出来事が重なったから、ただ、それだけではなかったのだ。

わたしは、「無謀過ぎると人から言われることにも果敢に挑戦していき、結果が出せずとも、(チャレンジした)ただそれだけで満足できる」人間ではなかったのだ。
平静を装いながら、きっと、多くの失敗のうちに、それなりに傷ついて、自信を失っていたのである。

内モンゴルでお世話になった🐎
元気なくて街に繰り出せず、深夜に部屋で食べた北京ダック

コロナから書き始めた小説もそうだった。
たまたまある賞で候補作になり、見ず知らずの人からSNSで友達のようにお茶に誘われたり、何年も連絡を取っていない人から電話がかかってきたり、ひとたびフィーバーを経験して、これはまずい、どうにか結果を出そうと、三年間は夢中で小説を書いた。
けれど、芽が出ないまま四十になった。
「書くことが楽しいから、結果は望まない」。
わたしはそういう無欲な人間でもなく、ついには自分の能力の限界を感じ、没頭していた創作活動の匙を投げたのだ。

雨の中歩いたハルビンの街

ベビ子👶「何するにも、才能は、母さんわたしよりあるから」
ベビ子はわたしよりずっと優秀だが、「根拠のない自信」をエネルギーに動くわたしをよく理解した上で、そう励まして去って行った。

少し難易度はあるけど、自分次第でどうにか達成できそうな目標ーーー。
今思うと、それが、この中国一周の旅だったのかもしれない。

2️⃣につづく🐼

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