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我が子でも!赤ちゃんの泣き声が不快に感じる理由

割引あり

電車の中や店内で響き渡る赤ちゃんの泣き声。
微笑ましく思う人もいる一方、どうしても「うるさい」と不快に思ってしまう人もいます。

それは他人だけでなく時には親自身も。

ではなぜ不快感を抱いてしまうのか。
今回は赤ちゃんの泣き声からそのメカニズムを解いていきたいと思います。

■赤ちゃんの泣き声は”不快なもの”!?

そもそもなぜ「不快」と感じてしまうでしょうか。
「不快」と感じるのは、実は正しいです。

なぜなら、人の注意を引くための「泣き声」だから。

赤ちゃんは自分一人では生きていけない、人の手を借りたい事が起きたから泣くのです。これが子猫のように可愛い泣き声だったら緊急性は届きません。大人にとっては大したことなくても、赤ちゃんにとっては命に関わる重大な案件だと感じ、大きな声で泣いて注意を引くのです。

また、言語を取得していない赤ちゃんにとって、泣くのはコミュニケーション手段でもあります。泣くことでママやパパに訴え、気持ちを満たしてもらうことで愛着形成が出来上がっていきます。
愛着形成が築かれると、お互いにオキシトシンという愛情ホルモンが分泌されて、赤ちゃんを愛おしく思えたり、赤ちゃんのストレスも減るので自然と子育てがしやすい環境に整っていきます。

■赤ちゃんの泣き声を不快と感じる2つの理由

□赤ちゃんの泣き声が不快なのは、”周波数の影響”

赤ちゃんの泣き声が耳につくのは周波数が関係しています。
(周波数…1秒間に振動する回数を数値で表したもの)

乳児の基本的な泣き声の周波数は400~500ヘルツと言われています。
1986年フラーによる研究では、月齢2~6ヵ月の健常な乳児に対して「空腹」「疼痛(注射など)」「ぐずり」「クーイング(甘える声)」の周波数について調査した。結果「空腹時」が一番周波数が高く、355ヘルツで、「疼痛」と「ぐずり」では大きな差がなく、「クーイング」が一番低い355ヘルツという結果となりました。
さらに神戸大学の塚本妙子教授らの研究では、「空腹」よりも「怒り」の周波数が高いことを発見しています。

また、子どもの泣き声は月齢や年齢はもちろん個人差もあります。中には2000ヘルツまで周波数を出す赤ちゃんもおり、警報音と同程度の周波数です。警報音を長く聞いていると「不安」「イライラ」といった不快な気持ちになりますよね。それと同じメカニズムだと言えそうです。

参考論文:https://www.jstage.jst.go.jp/article/essfr/1/2/1_2_2_21/_pdf

□泣き声を不快に思いやすい人の共通点

バルセロナ自治大学(2016年)の研究によると、妊娠をすると母親は灰白質という脳の一部が縮小すると言われています。これは社会的認知や共感性に関わる部分で、赤ちゃんが泣いた際、共感することによりイライラしにくいのです。

これにより出産経験のある女性は特に赤ちゃんの泣き声に対して過度のストレスを感じにくく、逆に男性であったり、出産経験のない女性はイラつきやすいということが言えそうです。

■泣き声に対する男女差について

上記で男女差があることがわかりました。確かに赤ちゃんが泣いていてもすぐに反応できるのはママであることが多いですね。ではそれに理由はあるのでしょうか。

□パパよりママの方が泣き声に敏感な理由

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