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ベージニオの副作用。おなかゆるゆる作用,またの名をダイエリア。またあるときはふくぶぼうまんかん。

今日は哲学対話の日だった。
そのふりかえりを書こうと思ったら,まず下痢のことを書き始めてしまったので,まずその話を終わらせようと思う。

10日ほど前から飲み始めた薬「ベージニオ」はおなかがゆるくなる副作用がある。女性ホルモンをストップさせる治療をはじめてからびっくりするくらい便秘になっていたのだが,ベージニオはその便秘作用を凌駕する"おなかゆるゆる作用"がある。

"おなかがゆるい"とか少し間接的に言うようにしているが,要は下痢をするということ。毎日かならず下痢する。
私の職務のひとつに知能検査のテスターというのがある。短くても60分は越える,最長120分の検査。この検査の途中でおなかが痛くなったらどうしよう,これをコントロールできるかどうかでこの薬続けられるかどうか決まるよな。って感じで,今週は3回,この知能検査の仕事したけど,"おなかゆるゆる止め(要は下痢止め)"の薬を駆使して,テスト中は,おなかのゆるさはなんとかなった。

けど,その翌日は”ゆるゆる感”と”ゆるゆる止め感”の二つが変な風に対立してしまい,いつどのように排便できるのか目処が立たなくなってしまった。”ふくぶぼうまんかん”や"こうもんのあたりのいわかん"とのたたかいが勃発した。

なんというきたない日記なのだろう。
でも仕方がない,本当になにかを体験するということはこういうことなのだ。

不眠というものにも,汗というものにも,下痢というものにも,便秘というものにも,私は悩んだことがなかった。いまは一気にいろんな悩みをもらって,はあそうですかこんなことがあるんですねとやけっぱちのような気分でそれらの体験を味わっている。私はほとんど,これらのあたらしい不具合と共存しかけていて,下痢も友達のようなものになってきた。

髪は抜けてないし,それほどしんどさもない。
ただ,抗がん剤は服用しはじめて3週間過ぎるまでは信用できないとも思っている。3週間くらいしてから髪が抜け始め,顔が赤黒くなり,頭がもうひとつはたらかなくなり,いまよりもっとヘトヘトになり,熱も出てしまうかもしれないのだ。

でも私は研究も知能検査も,そのほかの仕事も,ウクレレも哲学対話も,あそぶことも食べることもやめない。

下痢なんかかわいいものだ。と他人から言われると腹立つけど,自分も,下痢なんてまだかわいいものだと感じているなと自分で思う。下痢しすぎておなかがすくし,ヘトヘトになるけど,それでも。

なんの話?
副作用の下痢の話。
きたなくないよ。恥ずかしくないよ,
だって本当にそうなんだから,仕方ないでしょ。

私は下痢するし下痢はきたないかもしれないけど,
下痢することは恥ずかしいことではない。
下痢することが自分にとって恥ずかしいことであれば,
下痢はもっとつらいかもしれない。

副作用には一次的な害と二次的な害があるってことか。
髪が抜けるとか認知機能が下がるとかは,
二次的な害(つまり恥とか自尊感情の低下とか)
の方が大きいのかもしれない。

ちょっとこのへんのところはまた時間があるときに考える。


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