しろくま小屋の大きなつぶやき-01

講演させてもらったら、僕らが背中を押してもらった話 編

こんにちは。
shirokuma design hut. の 関目 峻行(@shirokumahut)です。

昨年の12月に北九州の大学のキャリアの授業で、2年生の建築学生さんたちへグループで講演させてもらった時の話です。

その講演の感想を読ませてもらって、今僕らがやっている事に対して共感してもらえた事、感想に書いてある事がとても嬉しくて感想の感想を書いておきたいなと。


[ グループでの講演をしたきっかけ ]

このお話、僕という一人称ではなく僕たちという表現が多くなるかもしれません。
その理由は、今回は、shirokuma design hut.の関目としてだけではなく、4kado design studio(ヨツカドデザインスタジオ)というグループとして講演をさせていただきました。

講演をすることになったきっかけは、僕らが学生時代の先生が神奈川の大学から北九州の大学に移って活動していたこと。
そして、僕も北九州市若松区の街の中で仕事をしていたことが始まりでした。

そんな繋がりから、大学研究室でのレクチャーや、若松の街の中で大学研究室との共同でのプロジェクト、研究室が関わる別のプロジェクトのゲストコメンテーターなど一緒に活動をしている内にある話題が出てきました。

それは、北九州の学生が卒業後に東京や大阪などの都心へ就職して、地域に残る卒業生が少ないこと。
そして、建築学生の就職先の幅がとても狭くなっているということ。

偶然にも、僕の友人たちは、大きく括れば建築業界ではあるけれど、少し特殊な経歴を持つ人がいたり、有名建築家事務所に所属していたり、組織設計会社に所属していたり、独立して活動している人たちがいたり様々だ。

「もし僕らでよかったら、研究室単位でも数人へでもお話させてもらう機会があれば、少しくらいは役に立てるかも。」という話をすると。

「そうだよな。お前ら面白いことやってるもんな。北九州に来る予定あったら、ぜひやって欲しいな。」と。

それから、数ヶ月後、僕の友人たちが休みを合わせて北九州へ来ることになり、今回の講演が実現した。



[ 4kado design studioというグループ ]

4kadoに関しては、またその内詳しく書く時が来るので簡単に。

僕らはこのグループを4kado(ヨツカド)と呼んでいる。
どんなグループかというと、大学・大学院の同期4人で組んだグループです。
結成は、学生時代、所属していた研究室は違ったが、大学院の授業や、国際ワークショップなど、協働して何かするということが多かったメンバーで「コンペとか何か色々やってみようよ。」と組んだグループ。

4kadoは、4人中2人が留学へ行ったことで卒業年度がずれたが、相変わらずコンペに取り組んでいたり、4人で旅行に行ったり、相談や情報交換をしていたりしていて結成から現時点で(2019年4月)かれこれ5年程経っている。

4人は建築やデザインという部分は共通項だけど、それぞれ毛色が異なり、目指している先やプロセス、もちろん卒業後の経歴もバラバラ。



[ グループでの90分間の講演 ]

今回は、建築を学ぶ学部2年生のキャリアの授業での講演ということで、大まかには、4人それぞれの経歴をそれぞれが話して、最後に4kadoの活動について話すという構成に自然と収束した。

問題は90分の使い方。
ここで僕らの学部2年生の時のことを思い出してみた。
お世辞にも優秀とは言えない僕ら4kado。


そもそも講演を聞いていたのか?

質問とかしてたのか?

将来の事考えていたのか?

答えは言わずもがな。ですね。。


そこで、4kadoの講演は、対話にしようと決めた。
僕らは有名人でもなければ、話を仕事にしている人たちでない。
90分間、話し手からの一方的な話をする事は4kadoのやることではない。


学部2年生のキャリアの授業で何を伝えるのか。
楽しく90分を過ごしてもらうにはどうしたらいいのか。
じゃあ、4人の話す順番どうするか。


4人で悩んで考えた結果、
質疑応答まで自分たちで用意してしまおう。
しかも質疑は、プライベートな事から真面目な事、少しふざけた事まで幅広く。

お互いがなんて答えるかわからない、学生も巻き込んだ座談会を90分間に入れてしまうという作戦に出た。


前々夜に全員揃って、北九州の建築や色々な場所を見に行ったり、4人だけで撮った写真がないため、海で撮影したり。
それぞれ前もって作っていたスライドをまとめて、通して修正して。
移動しながら出し合った質問を厳選して。

話して、修正してを繰り返して時間ギリギリまで大学近くのお店でkeynoteを触って。
もう時効だと思うからバラすけど、正直、本当にギリギリ。
でも、カッコつけて大学についてからは、「もういつでもいいっすよ!」な装い。

そうして、始まった90分間。
正直、内心ドキドキしてた。
だいぶ緊張してた。

様子を伺いながら、投げかけてみたり。
反応を探りながら話すことから始まって、最後は笑い声まで聞こえるようになった90分。

楽しかった。
あの90分は、本当に楽しかった。
やってよかったなと思えた。
今でもよかったなって思ってる。



[ 講演後に教授室で読んだみんなの感想 ]

教授室で、4人プラス先生で講演を振り返っていた時。
「いやー、想像してたよりかなりよかったよ。というか俺の授業よりみんな話聞いてた。」
なんという褒め言葉。

「やってよかったね。」
「楽しかったね。」
「感想とか気になるね。」
という僕らの会話を聞いて、

「読む?」と。

「読みたい! でも、怖えー。」とか言いながら、
受け取った感想文を5つに分けて読み始める僕ら。


最終的に出た言葉は、「これ、スキャンしたのもらってもいいですか?」


みなさんの感想文に書かれていたのは、

「すごく聞き入ってしまいました。」

「就職先を考える幅が広がりました。」

「すごく刺激を受けました。」

「みなさんのようになりたいです。」

「大学院に進もうと決めました。」

「留学することも考えてみたいと思いました。」

「4kadoのみなさんがとても楽しそうで、歳は近いのにすごく差を感じました。」

「グループで何か取り組んでみたいと思いました。」

「建築もデザインももっと学びたい欲が高まりました。」

などなど。
ここには書き切れない程の嬉しい感想がたくさん。
中には、4kadoのロゴをスケッチしてくれている人も。


むしろ、僕らが背中を押されました。
もっと頑張ろう!って。
だって、僕らの話を聞いて「日本の未来も捨てたもんじゃない!」って書いてくれてる人もいたんだから。
この感想は、衝撃です。

今もこの文章を書きながら、振り返りながら、再度みなさんの感想を読んで、勇気付けられています。


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