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御伽の国のみくる

不思議の国のアリスを思わせる表紙を見て手に取りました。

私はあまり好奇心というものがないので、新しい作家さんの本を読むという冒険は、なかなかしないのですが、手に取ったその本の一行目が気に入り、買って帰りました。

BiSHさんというグループのモモコグミカンパニーさんという方が書かれた小説。
お名前、かわいいですね。

アイドルの夢破れ、メイド喫茶でバイトの日々。裏切り、妬み、失望の果てに、友美が見つけた答えとは? 大人気グループBiSHのモモコグミカンパニーが贈る、感動の小説デビュー作!

(Amazon 御伽の国のみくるより引用)

初めて彼ができた若い頃を思い出しました。

恋をすると、もう何もかもがキラキラとして、全てが自分の味方となり、妄想が広って、裏切りや悲しみなんて別の世界のものと思い込んでしまいます。

信じることが正義で信じないことが悪。
キレイなことが正解で個性的なことは不正解。

そんなことは絶対にないのに、一途に信じている。
そんな彼女を私は大好きになりました。

ただ、彼女は一生懸命だったんです。
そう、ただそれだけなんです。

今日一日中読んでいたので、感情の起伏がありすぎて、心拍数が上がったり⤴︎下がったり⤵︎
怒ったり、文句を言ったり、イライラしたり、泣いたり、超緊迫感だったり。。。

エピローグでやっと、不整脈が治まり、脱力しました。

自分が輝くためには、輝ける場所へ向かうことではなくて、そこにいて、自分が心から笑顔でいられた時、初めて輝いていると言える、きっと彼女はそう思えたのではと思います。

そんなとても可愛らしいお話でした。

かわいい、と言っても、感情の起伏アリアリなのでお読みになるときは心の準備をお願いします。

本を読んでいた時、本の上部に耳を見つけたんです。
(ヘッダーの写真)
福耳を持ったこの本に、私は昨日出会えて、ちょっと嬉しかったな。


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