しろくまを好きになった絵本のおはなし
メディアパルさんのアドベント企画。
12月12日、イッチニイッチニの日を担当します、しろくまきりんです。
今日は、私の好きな絵本のお話をします。
名作とよばれる絵本は数えきれません。子供が小さい時はよく読み聞かせをしましたが、私はずっと絵本の魅力に取り憑かれており、いつか出版できたらいいな、と思っています。
絵本は大人が読んでも心が浄化されます。
これを機に、皆さんがお気に入りの絵本に出会えたらうれしいです。
では。
私がしろくま好きになった原点と言って良い、
クレイ・カーミッシェルさん作、江國香織さん訳。
ふるびたくま
古本屋さんに、ポトンと置いてあった
水色の小さな本。
近寄ってみると、それは可愛らしい絵本でした。
表紙に描かれている「白いくま」に、私は一目惚れをしました。
ある日、クララがお気に入りだったくまが鏡の前に立ち、かなしげに自分の姿を見つめていました。
かつてまっ白だった毛はぼろくし下のように薄汚れ、背中のほころびからはつめものが飛び出しています。
「もうすぐ、僕はおんぼろになってしまう。」
「すりきれた、おんぼろのくまだ」
白いくまのぬいぐるみは、自分の持ち主に捨てられることを恐れていました。
だから、これ以上ボロにならないようにと心がけるというお話。
大好きな持ち主のクララのために。
しかし、
とうとう捨てられてしまう日が・・・・・。
翻訳されている、江國香織さん。
江國香織さんといえば、パッと思い浮かぶのは
「冷静と情熱あいだに」
「東京タワー」
小説家であり、童話作家、翻訳家でもある。
やさしいタッチで描かれる物語がとても好きです。
そのタッチで翻訳されたこの絵本は、ありそうでないような、
夢の国のお話のようだけど、小さな小さなお家の中の物語。
可愛らしい結末はぜひ、
お読みくださいますと、うれしいです。
しろくまって、とてもモフモフしたイメージ。
そして、大きなその体は何でも受け止めてくれる、優しさの塊。
ふるびたくまは、ぬいぐるみのお話ですが、
でも、その心は優しさの塊で、愛がそこにはたくさん詰まっているのです。
『シロクマのようになりたい。』
おおらかで、モフモフした人間になりたい
と、思いました。
そこから私のしろくま好きは始まっています。
今では、この絵本自体が、ふるびた容姿になっていますが、
それがなんとも愛くるしく感じます。
大切な本、大切な絵本は、そこにあるだけで
自分にとっては価値のあるもの。
どんな姿になって
その思いは変わりません。
手元においておきたい、一冊の絵本
ぜひ、皆さんの大切な本の隙間に、この水色の表紙を加えてみてください。
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