世界の分断

今回は今のウクライナ紛争を含めて思ったことを書きます。

前職の頃から米中対立や経済安全保障をメインに何度か書いていますが、米中対立の中で周囲の国々が双方のいずれかを支持して世界が分断されていく「米中冷戦」の構図は去年の1月位から認識していました。

もちろん今回のロシアのウクライナ侵略は予想外でしたが、「ロシアは最初から中国側」と見ていました。今回の戦争で欧米や日本から制裁を受けて孤立したロシアは貿易や金融で中国のデジタル人民元や「一帯一路」構想に余計依存せざるをえなくなりそうです。
米ソ冷戦では旧ソ連が東の中心でしたが、今回の米中冷戦で東の中心は(少なくとも経済では)中国です。ロシアの経済力は韓国より小さいので、経済的にロシアは半ば中国の属国かもしれません。

アエロフロート(ロシアのフラッグキャリア)も米国商務省DPL(Denied Persons List)に追加され、米国産の貨物や技術、ソフトウェアの調達は不可能になりました。同社も最近の機体はボーイングやエアバスでしたが、SWIFTからの排除を含めて制裁が解除されない限り、ロシア(スホーイやツポレフ)か中国の機種しか買い替えの選択肢はなくなります。
商務省の発表にはアエロフロートがロシアのウクライナ侵略にいろいろ関与と記載があり(詳細は不明ですが)、中国企業と同様に独裁政権の手先として動いているのかもしれません(日本や欧米の中華IT排除はそれが理由ですが)。

同時に西側諸国まはロシアからの石油や天然ガスの輸入も停止し、世界が分断に向かっています。

この辺は前職で去年1月から分析していましたが、結局最後まで前職は動きませんでした。

前職で実行できなかったことは新しい仕事で色々作っていきたいと思っています。貿易コンプライアンスの経験は面接時に評価してくれたポイントなようです、😃。ちなみに次の職場は米国系なので、米国の法規制はモロに受けることになります。

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