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秋晴三句

妙円寺詣りにて詠む

秋晴や数多はためく幟旗
秋晴へ気勢を上ぐる鎧武者
秋晴れて道を行くひと座るひと


本県には妙円寺詣りという行事がある。
鹿児島三大行事の一つである。
戦国武将である島津義弘公を偲んで鹿児島市から隣市の日置市にある妙円寺跡まで約20kmの道のりを歩いて詣でる。

ちなみに妙円寺は、廃仏毀釈によって明治時代初頭に破壊されて、この跡地に徳重神社が建立されたのだが、有志によって近隣地に復興されている。
それまでは、神仏習合ということで神仏を分けずに祀っていたわけだが、神仏分離によって、寺が追われることになった感じだ。
だから妙円寺は今もあるのだが、妙円寺詣りの人々はみな、妙円寺が元々あった徳重神社に詣でるという、ややこしいことになっている。

毎年10月末の日曜日だから鹿児島県民にとっては秋の風物詩なのだが、季語ではない。

そういや、小学生の頃妙円寺遠行という行事があって、握り飯とたくわんを持ってはるばる歩いたことがあったが、今もあの行事は行われているのだろうか。

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