大学職員のためのChatGPT-基本編-
2023年8月現在、すこし落ち着いてきた感じがする生成系AIについて、大学職員向けにまとめてみました。
※2023年7月の座談会でお話した内容から若干アップデートしてます
そろそろAI格差も広がってきている状況かと思います。
新機能や他サービスを活用している人
以前は少し使っていたが最近は使っていない人
無関心。何もしていない人
ここでは後者2つの人たちをターゲットとして、自分が活用するのではなく業務上知っておくべきことをご紹介します。
1.生成系AIとは何か
生成系AIとは
生成系AIの代表的なサービス
テキストベース生成系AIの比較
2.ChatGPTとは何か
ChatGPTはOpenAIによって開発された大規模な言語モデルです。GPT(Generative Pretraining Transformer)の原則に基づいて訓練され、大量のテキストデータを使用して様々な形式の自然言語を生成する能力を持っています。
ChatGPTは、質問応答、会話生成、文章作成、英語学習など、様々な用途に使用できます。また、言語の理解と生成の面では、非常に高度なパフォーマンスを発揮しますが、完全に意識的な理解や意図的な思考を持つわけではありません。
3.ChatGPTの特性を理解する
認識の誤りを正そう
「ChatGPTは嘘をつく」は誤りです。
嘘ではなく「ハルシネーション(幻覚)」が起きる。
機械学習の結果により可能性が高い答えを導きもっともらしく答える。
ChatGPTは検索エンジンではない。
アシスタントだと思って相談し指示を与える。
思うような結果が出ないのは聞き方が間違っている。
使い方を理解しよう
ChatGPTは文章を扱うのが得意。
文章を創作する、要約する、箇条書き表形式にする、表現をかえる。
ChatGPTへの指示(プロンプト)を工夫して回答精度をあげる。
対話により質問を深掘りさせる
リスクを認識しよう
情報の信ぴょう性を疑う。
投稿した情報は学習されることを知る。※
機密情報は扱わない。
著作権侵害の可能性を意識する。
※データ コントロールを使用すると、チャット履歴をオフにして、会話をモデルのトレーニングに使用するかどうかを簡単に選択できます。また、ChatGPT データをエクスポートしてアカウントを完全に削除するオプションも提供されます。
4.大学職員としての活用シーン
ここでは少しだけ活用シーンをご紹介します。勤務している部署や役職によっても使い方はそれぞれですので、どんな事ができるのかを知っていただき、ぜひ自分にあった使い方を導き出してください。
5.大学における生成系AIの扱い
大学職員という立場で見るとステークホルダーが多岐にわたります。
学生、教員、職員だけでなく保護者、卒業生、志願者、受験生、国、地域、パートナー企業、取引業者など、ステークホルダーの多様性を理解して生成系AIとどう向き合うかが重要になります。
6.考察
生成系AIと上手く付き合うこと
生成系AIを活用する上で、ゼロから生成するだけではなく、自身が持っている知識・スキルの補助として利用することを意識してください。
ある程度の社会人経験があれば、知識や経験が蓄積されています。その知識経験があるからこそ、生成系AIが出す回答を精査しプラスにすることができるのです。
我々職員においても、ビジネスシーンにおける基礎の鍛錬は必要不可欠であり、これから経験を積んでいく学生に対しても、どのような利活用が望ましいのか試行錯誤が必要な時です。
使い方を知るのではなく、どう使っているか
自分が使い方を知るだけではなく、相手がどう使っているのかを理解しましょう。
学生、教員、職員、そして受験生やビジネスパートナーも気軽にAIを利用できる環境であること理解し世の中がどのような状況かを把握しましょう。
すでに活用事例がネット上に溢れております。
大学入試の対応に追われている入試課
就職活動中の学生の話を聞いているキャリアセンター
採用面接をしている人事課
他にもAIを利用した授業や研究、AIを駆使したサービスのセールスなど
今、目の前にいる人は生成系AIを活用している可能性があります。
この状況を十分に理解しておきましょう。
最後に
加速度的に進化していく生成系AIですが、様々なサービスや機能を探求していくと目的が見失われて時間だけが過ぎていきますので注意が必要です。
私自身はMicrosoftのAzure OpenAIやMicrosoft 365 Copilotの可能性に非常に興味があります。
この話はまた別の機会にでも。
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