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10年遅れで同級生を理解した

 大学院の研究室にいたBくんは、かなりバイタリティのある人で、卒論やら修論で賞をとり、学振もとって、今研究者をやっている。私はダメダメ院生としてなんとか就活と修論を乗り越えたので、Bくんはとても眩しい存在だった。

 彼は当時、ルーチンというか毎日の習慣をとても大事にしていて、いまいち私はその価値をわかっていなかった。Bくんは、いかによい習慣をつくって毎日を過ごすかによって、安定して質のよいアウトプットを出すことを志向していたが、私はまとめて勢いよくやるべきことをこなすんでよいんじゃないかとその頃は思っていた。

 10年遅れで、ようやくBくんの行動を理解できつつあるような気がする。私は最近、習慣の重要性を感じている。働いていたり、多くのものをこなそうとすると気力や体力を持ってかれて、何かを選択するというのにもかなり疲れるようになる。何を着るか・何を食べるか・空き時間には何をするか。ルールや習慣を決めていないと日々の選択は膨大になってしまう。しかし、やりたいことや何かを成そうとしたときには、それらの選択に気力や体力をさく余裕などないのだ。それすらもったいないのである。

 だから、私も最近、いかに習慣をつくるかという点に力を入れるようにしている。朝は何時に起きるか・朝食は何を食べるか・何時には家を出て・どんなルートで駅に向かって・何時発の電車に乗り・電車に乗っている間は英語の勉強をして・何時には会社の最寄り駅に着き・会社に着いたらまず何をして・どの時間帯にはどんな仕事をして・昼休みには何をして・何時には退社して……繁忙期かどうか等、状況が変化すると生活パターンも変わるので、定期的に見直しが必要だ。

 最近も少し前の生活パターンを使えなくなったので、しっくりくる生活パターンをあみだそうとしている。

 今、ようやく、10年遅れで同級生を理解した。彼は今どんなところにいるのだろう。私は今ここから再スタートをしようとしている。

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