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バセドウ病は不治の病〜体験談〜

バセドウ病とは、甲状腺機能亢進症。

ある日突然、自分や身近な人がバセドウ病に罹患する可能性は、十分にあり得ることです。
その時に、この記事が少しでも参考になることを願います。

バセドウ病について、詳しくはこちらをご参照ください

https://www.gifu-med.jrc.or.jp/thyroid/internal/hyperthyroidism.html

■バセドウ病の体験談

◇はじまり

 さかのぼって考えると、最初に異変が現れたのは、健康診断で再検査となった時。
TSHの数値があきらかに異常。
TSHは甲状腺刺激ホルモンのことで、基準値はわたくしのかかっている病院では0.5-5.0μIU/ml。

 最も症状が強く出ていた頃の数値は0.01以下。
TSHだけで判断するものでもなく、しかしながら、再検査を経て一度は経過観察となった。

◇確定診断まで


 その後、継続的に何度測っても、どこで測ってもTSHは0.01以下。
結局、専門医に診てもらうこととなり、確定診断が出たのは最初に異常値が出てから3年ほど経過した頃。

ADHDの診断を受けた後、定期的に通院していた心療内科で、電車移動の際、動悸や、過剰に汗をかいたり、息苦しさを感じるなどの症状がを申告したところ、パニック発作だろう、と、言われる。
「それにしたって、いかんせんTSHの数値が低すぎるから一度専門医に診てもらうように。」
と、言うことで、内科医を経て甲状腺内科へ。
ついに確定診断に至る。

◇確定診断のあと

確定診断に至る数か月前から、イライラの症状に悩まされていた。
どうにも制御できないイライラが、止めどなく繰り返し湧き上がる。
同時に、のぼせと汗の症状はどんどん悪化。
電車に乗った時にひどくなるような感覚はあれど、イライラやのぼせ、発汗は常にある。
心療内科の先生にパニック発作と言われた時にも、そんなバカな!と、感じていた。
実際問題、パニック発作と似た症状があるのも事実。
今でこそ、間違いなくパニック発作とバセドウ病の症状が同居していたのだ、と、断言できるが、確定診断前は特に、どちらの症状なんだ?
と、困惑していた。

おそらく、その状況がとてつもなくストレスだったのだろう。
確定診断を受けた直後に、帯状疱疹を発症した。
踏んだり蹴ったり。
泣きっ面に蜂。
しばらくはバセドウ病と帯状疱疹の治療を受けつつ頑張るも、コロナの波が迫る中、ついに心が折れた。
当時の職を辞し、一人暮らしをやめ、実家へ戻る。

◇抑うつとコロナ禍の襲来

今思えば、時期が最悪だった。
全力で、見えない存在から、外出を全力阻止されていた風にも感じられる。

少し話が逸れるが、見えない存在、力を信じている。
お告げのようなものも、周波数が合えば聞こえることがあるだろう、と、感じている。

話を戻そう。

バセドウ病で起こるイライラを止められないことが、気分の落ち込みを助長した。

特筆すべきは、治療開始から半年ほど、バセドウ病の主たる治療薬であるメルカゾールを服用していなかったこと。
実家の近くへ転院を試みるも、通り過ぎるような形で大学病院へ紹介状を書かれた。
最初の治療方針が理由となり、手に余るとされてしまった。
実際に、治療の効果は皆無と言っていいほど。
数値はほとんど変わらない状態だった。

◇大学病院での治療

バセドウ病の治療として主に用いられるメルカゾールと言う薬は、重篤な副作用を起こす可能性がある薬剤として、注意書きが添付されている。

メルカゾール錠5mgの基本情報(薬効分類・副作用・添付文書など)|日経メディカル処方薬事典 (nikkeibp.co.jp)

全く効果のない治療をされていた後だから、こんなに恐ろし気な薬を飲んでも効果がなかったらどうすればいいのか。
と、言う気持ちになった。
しかも、危険性を考慮し、メルカゾールの服用を始めたら、しばらくの間は2週間に一度は通院する必要がある。
最初に服用した錠数は、たしか4錠だった。
それから様子を見ながら6錠にまで増えた。
ちなみに、最大12錠まで服用可能とされている。

6錠飲メルカゾールを服用し始めてから、半年ほど経っても全く数値が改善しなかった。
先生からは「動いてる?」と、疑われる。
バセドウ病は、治療の一環として運動制限がかかるから、数値が改善しない場合に疑われるのは。
1、薬をきちんと服用していない
2、運動制限をしていない
(3、海藻などバセドウ病に悪いとされるヨードを含む食品の多量接種)

バセドウ病は常に全力疾走した後のような状態だから、さらに運動をしようものなら心拍数が上がりすぎて危険だ。

わたくしの場合は、バセドウ病に罹る以前、1分間当たりの心拍数は60~80程度だったと記憶している。
バセドウ病の治療を開始した頃の安静時心拍数が90~110ほど。

運動にあたるかどうかは不明だが、半身浴をした結果、心拍数が150まで上がったことがあった。
その旨を医師に申告したところ、即座に半身浴を禁止された。

◇食生活の改善による急激な数値の変化

あくまで個人的な感想であり、医師は、薬が歳月とともにようやく効いてきた、と判断したことを前提に、記載する。
一向に改善されないため、薬を服用するだけでなく、食生活を改善してみてはどうか、と、なじみの薬剤師からアドバイスを受け、実践してみた。
するとどうだろうか、少しも変化しなかった数値が翌月の検査で急に改善した。
昔ながらの日本食を意識した食事を心がけただけで、それほど難しいことや、凝ったことはしてない。
具体的に言うと、煮干しでだしを取った味噌汁、納豆を意識的に取り入れ、鯖缶を積極的に食べた。
特別質素な食事にしたりだとか、そういったことは一切ない。
その後は、現代的な食事に戻ったが、それでも数値の悪化はしなかったから、先生の言う通り、歳月とともに薬の効果が出始めたということなのかもしれない。
サプリメントは継続して摂っている。
なんとも言い難い、判断が難しいところだ。
食事療法を推奨している医師が存在していることも、また事実である。

※「バセドウ病、食事」と検索すると複数の結果が表示されます。

◇現在も通院治療中

バセドウ病は完治しない病だ。
難病には指定されていない。
1,000人に2~6人、女性の方が多く罹患しているとされている。

バセドウ病|一般の皆様へ|日本内分泌学会 (j-endo.jp)

あの人もバセドウ病だ、と言う話を、少なくとも2人聞いたことがあるから、比較的身近な病と言えるだろう。

現在も、なお少量のメルカゾールを服用している。
数値が安定しているため、中止の時期を検討している、と主治医に言われているから、今年中には服用を中止することになるだろう。

しかし、タイトルに示した通り、バセドウ病は「寛解」するだけで、2~3年後に再発する人が多い、と、医師から説明された。
一番最初に説明されたのが、完治しない病気であるということだ。
再発率は70%にのぼる。
「寛解」後も、定期的な検査が必要だ。

◇バセドウ病の原因は不明

バセドウ病の原因は不明とされている。
おそらくは、ストレスが原因と言われているが、定かではない。
ストレスを受けやすい性質を持つ人は、罹患する可能性が高いと言えるのかもしれないし、安易にそうとも言えない。
少なくとも、わたくしはストレスを受けやすい自覚がある。
帯状疱疹にもかかっているから、わたしという人間がストレスに弱いことはもう明らかだろう。


長文を読んでいただき、ありがとうございます。




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