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第20回:YouTubeショートというレッドオーシャン

2023年2月からYouTubeショートの収益化が行われるということは、関係する業界やYouTuber・VTuberの中でも大きな話題となっていた。

VTuberの活動は、大きく分けて動画と生配信に分類される。動画勢・配信勢などど呼称されるが、動画勢と呼ばれるVTuberよりも圧倒的に配信勢と呼ばれるVTuberが多い。

当然のことながら1本の動画を撮影して編集するためには多くの時間やコストがかかる。2時間の動画を撮影・編集すると10時間以上かかることもある。

自分でやるにしても、それだけの物量の編集を誰かにお願いするのも大変なのは言うまでもない。対して配信は設備さえ整えてしまえば、2時間の配信は当然のことながらリアルタイムで行われ、視聴者ともコミュニケーションを取りながら進められる。アーカイブとしてあとから見るということも可能だ。

両者を比べてしまうと、圧倒的に配信の方がコスパ良く2時間分のコンテンツを用意できる。ライブ配信を行い視聴者がYouTubeに同時に集まって視聴することで、その視聴者数は同接数と呼ばれ対外的に重要な指標にもなる。

すでにVTuberは大手から個人まで配信にシフトしているが、仮に1日2時間のライブ配信を週6で行うと月に48時間分のコンテンツとなる。アニメも映画もTV番組も見切れない量がある上に、YouTubeの動画や配信アーカイブはそれ以上に見切れない量が既に存在する。shiroANプロジェクトはそこで勝負したとしても埋もれてしまうリスクの方が大きかった。

という前提によって配信のフィールドでは戦わずに、収益化が発表されたショート動画をMV以外の主戦場とする戦略を立てたことは、これまでも書いてきたとおり。結果的に2022年内から2023年1月までのチャンネル登録者の伸びをもたらしてくれたのだが、2023年2月以降は再生数が停滞していく。

YouTuber・VTuber問わずショート動画に大手チャンネルが本格的に参戦してきたことも大きいが、2023円11月現在の状況でいえば本編となる動画の切り抜きから本編動画への送客、いわゆる切り抜き動画の型が目立つ。自分もVTuberを知るきっかけはSNS上などの切り抜き動画であったことから、それが拡大化したものだと捉えている。

映画やアニメ、TV番組などのハイクオリティな映像コンテンツがサブスクサービスで一定の金額を払えば大量に消費できる世の中で、切り抜き動画を含むUGCとの相性はTikTokをはじめショート動画という短い動画と抜群でもあった。

大量にある2時間ある配信をすべては見られない。その配信の中の面白い部分を編集でより強調する形で見られて、気になれば本編にすぐアクセスできる切り抜き動画とYouTubeショートはいち視聴者としては非常に刺激的だったのだが、shiroANプロジェクトとしてはそんな群雄割拠な状況の中でどのように見てもらえるか、発見してもらえるかということに長く苦心していくことになった。

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