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テキレボEx参加レポート

こんにちは、アールワークスのシロジです。

4月にサークル参加申込をしてから、6月に購入アイテムが届くまでの二ヶ月間、どんなことがあったかをふり返りつつ、素直な感想など書いてみようかと思います。なにしろ二ヶ月ぶんなので長いです。
サークル参加、一般参加、両方の立場で無責任に思ったことをつらつらと述べるだけですが、露骨にまちがってる部分などありましたらご指摘ください。

1.テキレボって?

テキレボはテキスト系同人誌即売会と感想紹介、他コラムなどを中心にした総合文芸企画サイトです!

一般参加はしたことあるんですが、サークル参加は今回が初めてです。
ほんとうの初参加は去年の秋でした。でも台風で中止になってしまい、今年の秋も延期となり、実質まだこのExしか参加できていないんですよね…

2.テキレボEXって?

このたび、新型コロナ感染拡大の状況を受け、全通販型即売会【Text-Revolutions Extra】(テキレボEX)を開催することといたしました。通常の会場に出展サークルを入れる形では無く、通販申込型の頒布イベントとなります。
・テキレボEXの通販専用サイトを作成し、登録されている同人誌等を購入可能です。
・登録されている同人誌やグッズ類等はテキレボEXに参加しているサークルの頒布物です。※一部、準備会でご用意したグッズなどもございます。
・会場でサークルが直接頒布する形式ではありません。通販専用サイトを通じ、各サークルが発行した本やグッズを、準備会を経由して購入者へお届けいたします(通販型開催です)。

エアイベントはあちこちで開催されていますが、基本的にはSNSやイベントのサイトから、各サークル頒布サイトへの誘導というかたちが主流です。
そうじゃなくて、頒布物を一回イベント側で集めて、注文者へ発送してくれる、というのはなかなかないんじゃないかと。

これができたのは、もともとテキレボでイベントに直接参加できない人へ向けた「お買い物代行サービス」があったからなんですね。いわゆる机上の空論的な、その場の思いつき的なものではなくて、そういうシステムが最初からあったのが強みなんだと思います。

文フリやコミケコミティアの中止が相次いだためか、最初の200SPは瞬殺で、みんな「場」を求めてたんだなあと。最終的には300SPになったようです。リアルイベントにしてもけっこうな規模ですよ。

3.お買い物代行サービスって?

開催当日に会場に来られない方へ、あなたの欲しい本をスタッフが代わりにお買い物・梱包して送付するサービスです。無料配布のみの取得でもOK!

かゆいところに手が届くサービス!
はじめは小規模なイベントだからできるのかなと思ってたけど、イベント規模がそこそこ大きくなってもやってるのです。イベント側にちゃんとノウハウがあるってことですよね。
このシステムを使ってオンラインイベントをやるというのは、なかなか思いきった展開だなあと思いました。

エアイベントでは、いくらエアっていっても結局は個別通販なわけで、同人誌専門書店とかに委託してるサークルでなければ、1サークルごとに送料+手数料がかかるんですよね。そこまでして手に入れたい本か?と考えると(買い手としても売り手としても)、まあエアイベントはいいか…ってなってしまう。
でも全サークル一括で送料+手数料なんですよ。1冊だけには手数料出せないけど、5冊なら…って思いますよね。

あと、どっちにしろ送料がかかるなら、まとめて注文したほうがお得!みたいな感覚ありませんか。送料のほうが高くつくなら、せっかくだからもうちょっと買うわ。みたいな…そういう欲望の隙間にも訴えかけてくる設計ですよね(※感じ方には個人差があります)

まあなんにせよ、移動費を思えば実質無料!!(復唱)

4.実際のところは?

とはいえ、お買い物代行サービスとは注文数も違うはずで、運営さんもたいへんだったと思います。
時間もない中で、既存システムと紐づけて決済まで完結させるサイトを作る、というのはかなりの突貫工事だったのではないかと勝手に想像して胃が痛くなっていたのですが。

苦肉の策っぽかったのは、サークル申込登録の「webカタログ」と、実際にアイテムをカートへ入れる「注文サイト」が別だったこと。
webカタログに通販システムがついていない以上、やむをえない仕様だったとは思います。
このため、サークル側には頒布期間前にwebカタログのURLで告知していた内容を注文サイトのURLに変更して告知しなおすという手間が、購入側にはwebカタログで事前チェックしていたアイテムを注文サイトで検索しなおすという手間が発生してしまいました。結果として思うような販促ができない、お目当ての本に辿りつかない、ということもあったかと思います。
しかも、アイテムの登録修正・注文キャンセルなどは全て手動のようでしたので、運営さん寝てないんじゃないかなあ…と勝手に心配しながらTLを見守っていました。

これは浅ーい素人考えなんですけど、BASEとかSTORESとかの通販システムにうまいこと組み込めれば、もっと負荷が低い運用ができたのかなあと…でもなんにしろ難しいですよね、300ユーザに正しくアイテム編集させるだけでも。
ほんとうにお疲れさまです。大丈夫ですか、ちゃんと寝てますか。

5.一般参加(購入側)として

6000円くらい買いました。
うん「せっかくだから」ね。
コロナ禍で開催されなかった展示会の図録を通販するときに、どうせ行けないんだからと別の図録やミュージアムグッズもいっしょに買って、結局2倍以上の額になってることがありましたが今回もそれです。後悔はしていない。

注文サイトが、玄人向け設計というか「検索スキルはデフォ(※サークル単位での表示やリンクはないのでサークル名で検索する必要がある、など)」を前提としていて、いきなり注文サイトに飛び込んだ人はお目当てのアイテムにリーチするのが少し手間取るかなあと思いました。
というか、お目当てがないと買いづらいかも。自分みたいにまだご贔屓のサークルさんがない状態だと、とくに。

まあ逆にいえば、検索さえできればいいので。
わたしはTwitterで気になった「鳩」の本と「芋」の本を検索しました。なかなか検索ボックスに入れない単語ですよ。
書き手としては、「○の本」って漢字一字で表現できる世界に憧れます。嫉妬です。

気になるカテゴリもひととおり巡りました。
ただ、詳細がわからなくてやめた、というのもあります。Twitterアカウントがなくて注文サイトの書誌情報も少ないサークルさんは、情報量や発信が多いサークルさんに比べると不利だったかも。
ワガママは承知の上で、せめて(アイテム別じゃなくサークル単位でいいので)webカタログへのリンクがあれば、欲を出すならpictSQUAREみたいな「会場」があればいいな…とは感じました。

6.サークル参加(頒布側)として

ちなみに、うちのお品書きはこんなでした。

会場がないのだからスペースNoもないだろうと思っていたら、なんとジャンル別に全国の温泉地名がついたスペースが割り当てられていました(マップの作者さんにも感謝!)。うちは鳴子。鳴子は日帰りで行ったことあるけど足湯くらいしか…いつかゆっくり泊まりにいきたいですなあ、などと夢見つつ。

誰もが初参加、初挑戦なので仕方ないことではありますが。
webカタログと注文サイトがリンクしていない、というのを頒布期間開始直前まで把握していなくて、開始後にあわてて各種URLを修正したりしました。
webカタログに登録した書誌情報の一部しか反映されない、というのも公開後に知ったことで、詳しくはリンクで!としてしまったアイテムは軒並みなんだかよくわからないことに…
あと全文検索方式だと知っていればもう少しキーワードを盛り込めたのに!ジャンル設定を練ったのに!という個人的な反省もあります。

(余談ながら未だに「ローファンタジー」と「ハイファンタジー」の定義が飲み込めていません…うちはどっちなんだ…「SF」かなあ…)

それはさておき、頒布期間中はひたすらTwitterで宣伝…なんですが。
他のエアイベントとちがうのは、それが2週間つづくこと。
なにしろ初参加なので他サークルさんとのつながりもなく、リーチしてるのか手応えもない状態でただツイートを流しているのがどうにも不安で、あまり頻繁にはできませんでした。れぼんちゃんのRTはありがたかったけれども!
元々が小規模でアットホームなイベントだからだと思うのですが、やっぱりある種の内輪感というのは初参加側からするとけっこう敏感になってしまうもので。購入対象となるサークルやジャンルが、あらかじめ参加者の中で決まってしまっているのかなあという印象はありました。

注文数がわかるのは頒布期間終了後なので、期間中はほぼ壁打ちといってもいい感覚です。
BOOTHだと注文が入った!入金された!というのがリアルタイムでわかるので、このツイートよかったかも!とか、コレの売りが伝わってないかも!といくらかの目安にはなるんですが。
頒布期間中はキャンセルも自由なので、最終的には宣伝ツイートの数じゃなくカート内選別に生き残れるかだよなあ…と思うと、元気に毎日宣伝!というのは難しかったです。検索の手間がないようなリンクを貼っていたつもりですが、実際どこまでTwitterからの流入があったのかは不明ですからね…

あっ、れぼんちゃんが出してくれた「テキレボEX参加者に10の質問」は、改めて売りを明確にできましたし、買い手としても参考になりました。今回は有志の企画という括りがなかったので。
(下記ツイートのスレッドに回答があります)

全体的に参加案内が非常に丁寧で、メールでもTwitterでも小まめにフォローや追加の説明をされていて、とてもわかりやすかったです。
これなら参加者のミスもほとんどないだろう…とはやっぱりいかないみたいで。
読んでもわからないとか勘違いしてたというツイを見るたび、逆に疑問の生じない自分が不安になってきたり。
いや、イベント慣れしてないとか、逆に常連すぎて慣例の思い込みが先行していた、締切前後で寝てなくて判断能力下がってる、などの事情も同人屋として痛いほどに共感や想像はできるんですけど。
仕事でマニュアルなどを作成することが多い身からすると、確かにテキストでの説明が多かったので、読み飛ばす可能性は高いかもな、検索性が高ければいいのかもな、と思う点もあったのですが。
テキスト作品のイベントなだけに、参加案内のテキストを理解しないサークルのテキストを読みたいか、って考えてみると…うーん。
そういう個人のレベルを問わないのがアマチュアイベントのよさではあると思ってはいますが、だとしたら若干「玄人」寄りのイベントだったかもしれません。でも「玄人」テキレボと「素人」作家の歩み寄りでもっとステキなイベントになるよね、と未来に希望を抱いています。フローは図示だよれぼんちゃん!

あとれぼんちゃんが各サークルの作業進捗ツイートを上げて褒めてくれるシステムがね…完全手動ですよ。えらい。れぼんちゃんこそがえらい。みんなを褒めててえらい。
れぼんちゃんも寝てるかしら大丈夫かしら。

7.結果報告

通知メール、まさか手動なんだろうか…300サークルを…?と震えていましたが、自動送信だったらいいなあと今も願っています。もうほんとうに…運営さん、今からでも寝てください。
csvファイルをサークルが自分でダウンロードできれば、そこまでお手間をかけなかったのではと思いますが、そのシステムを構築するのがお手間ですよね…途中から、どんなシステムなら運営さんの手数を減らせるかを勝手に考えていました。何目線だ。

当サークルは、全体的に満遍なく注文が入っていました。
なにが突出して売れたとかではなく。これは全く売れなかったというのもなく。これを買う人はこれも買うよねー的な傾向もなく。全部がちょっとずつ。ビュッフェのように。
グッズのみの購入を除くと20件弱。リアルテキレボ本陣に乗り込んでないのもあって、うちがテキレボ向きなのかそうでないのか、今回だけでは判断できませんでした。
ただ、他のエアイベント(=サークルごとに送料+手数料がかかる)よりは確実に「数が出た」と言いきれます。私自身、エアイベントだったら買わないだろうなという本も買いました。テキレボExのシステムが成功したということですね!

なにより、2700アイテムの中から選んでくださった皆さまへ、心から感謝を。
アールワークスの本を全部!買ってくださった方もいて、会場だとかなりの重さになるであろうそれを梱包しながら、ありがたさでいっぱいでした。
鈍器クラスの本も2冊ほどありますので、読むのにかなり時間がかかりますが、ゆっくりお楽しみください。

8.わくわくおためしパック

これは注文確定後のサークル側のお話ですが…
各サークルが任意で提出したペーパーや紙モノを、希望者(正しくは希望しない人以外全員)の注文アイテムに同梱してくれるという、またしても運営さんに負荷が高そうなオプションです。

サークルさんから提供されたペーパーや折り本などの詰め合わせです。取得は無料です。お申込時は基本的には同梱されます。

希望件数が241という数字が発表されて、参加者がざわついたわけですが。
ちょっと待って。300近いサークルの箱を開けて、パックの袋を取り出して開けて、一部ずつ取っていって、250組のセットを作って…って想像しただけで指のささくれが痛くなりました。
これ含めて参加費1,000円ってどうなの。これだけ別枠で500円くらいとってもいいんじゃないの。ほんとにほんとにありがとうございます。寝て。

そんな状況下へさらに一枚追加するのも気が引け、参加案内を読んでた時点ではスルーしてたんですけど。
注文が確定してから発送まで一週間以上あるな、と思ってしまったんですよね。この、絶妙に事務処理のあいだが空くのやばい。余計なこと考えちゃう。
今から250部刷れるのか(普段は多くて200)、コストをかけただけの効果が見込めるか、あるいはどこまでならコストをかけられるか(印刷所の割引が使える仕様に収まるか)、余部を今後のイベントや通販で配布できるか、などなど協議しまして。
せっかくだから、やってみる?となりました。この「せっかくだから」で余計に金を使うの、本を買うときと同じだね…

今回は配布先ほぼ全員初めましてだから、サークル紹介と試し読みができればベター。
本文抜粋だと、すでにその本を持ってる人には意味がない…
書き下ろしは、通販してない人が読めなくて不公平感ある…
キャラ紹介、毎回読切で主人公変わるし文章は伝わらない…
…ということで、webでは公開していて誰でも読めるけれども紙媒体にはなっていないSSを使うことにしました。
A4両面みっしりになってしまってサークル紹介までは入りませんでしたが…
わくおたパックが届かない方は下記リンクからどうぞ。

余談ですが印刷所さんは今どこも注文が減っているらしくて、納期半分の日数で送ってくれたりするんですよ。申し訳ないくらい早い。
今回もあっという間に刷り上がってきたので、こちらも受け取った勢いで折って梱包してしまいました。予定より4日も早く発送できた…各方面にありがとうございます。
余部もかなり多めにいただいたので、通販分に同梱&イベント配布していきます。

9.注文した本が届くまでがテキレボです

サークルとしての作業が終わってから2週間後。
一般参加の私が注文した本が届きました。
いや、届きました! ウェーイ!!(テンション)

着払いで930円。
地方の人にしてみれば確かに旅費より断然安いので実質無料…

買ってから1か月ほど経っているので、そういえばこんな本買ったっけ、という自分へのサプライズプレゼント的な気分も味わえました。戦利品はこの記事のアイキャッチ画像です。これから読みます。

参加するとなってから俄然楽しみにしていた、わくおたパック。
ざっくり数えてみたけど、100サークルは超えてますよ。うちに来なかった(全数納品しなかった)サークルのぶんもあることを思えば、かなりの参加率です。各サークルの個性全開で楽しいのですが、300字SSポスカラリーみたいに統一書式でもよかったかもしれませんね(事務作業的に)(保存的にも)
購入した本と合わせて、少しずつじっくり読んでいきたいと思います。

それにしても、300サークルからのアイテムを集めて、470件の注文ごとに仕分けて発送するという気の遠くなる作業よ…
いや梱包資材だけでもかかるだろうに、手数料300円! 人件費入ってないですよ!
しかも感染防止のためにたったお二人で作業されていたとのことで、想像するだけで絶望的な気分になりました。こういうの、基本的に人海戦術前提のシステムだと思うのですよ。全員が全員ミスなしで送ってきたわけでもないだろうし、うっかり事故もあったかもしれないし、ていうか作業期間延びてるし、ほんとにもうご心労察するにあまりある…ありがとうございます、ありがとうございます。

運営さん、れぼんちゃん、まずは心おきなく寝てください…!!

10.テキレボEx参加を終えて

ひたすら運営さんの睡眠不足を心配する2か月でしたが…
また開催されたら、ぜひサークル参加したいです。今度はもうちょっと戦略を練って。
今のうちにわくおたパックを読み込んで、次に買う本を決めておきたいですね。

リアルイベントに参加したいという気持ちもさらに強くなりましたが、しばらくは叶わないだろうという覚悟もできてきたので、サークルとしても活動方針を考えなおす機会になりました。
その話はまた後日。

まずはイベントに関わった全ての方に、ありがとうございました! みんな寝よう!!


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