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原輝綺の偽サイドバックについて

初投稿になります。

shiroと申します。

自己紹介はプロフィールを見てもらうとしまして、さっそく本題に参ります。

【原輝綺の偽サイドバック】

清水エスパルスの試合を見ている方なら一度は思ったことがあるでしょう。

右サイドでとられることが多いなぁ…

こういった場合は基本的に選手は悪くないことが多いです。

私が思うサッカーというものは監督が選手たちにきちんと原則を与え、その中で選手の一瞬のひらめきや個人技、連携でいかにゴールを奪うか、そしていかにゴールを奪われないかというスポーツです。

2021シーズンに多くの選手が清水エスパルスに加入しました。

その中に原選手もいます。

彼は、開幕節の鹿島戦から4月4日の徳島線を除いたすべての試合で先発を続けています。

いつの試合だったかは定かではありませんが、原が偽サイドバックとしての役割をしていた試合がありました。

ここで偽サイドバックについて説明しておきましょう。

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※FC東京は直近の鹿島戦、清水エスパルスは直近の川崎戦のメンバーです。

右サイドバックの原選手は本来いるべきはずの右サイドではなく、中央に位置していることがお分かりいただけるだろうか。

この偽サイドバックにはメリットが複数存在する。

1つ目のメリットは、原選手が中央に位置することにより、FC東京の左ウイングであるアダイウトンが井林・原間のパスコースを塞ぐか井林・コロリ間を塞ぐか二択を迫られることになる。

もし、FC東京のトップ下である高萩が井林・原間を切り、アダイウトンが井林・コロリ間のパスコースを切ったとしても、逆サイドではディエゴがアダイウトンと同様に二択を迫られることになる。

こうすることで右サイドで幅をとるコロリが長友と一対一の状況を作り出すことができる。逆サイドの片山もしくはカルリーニョスも同様に。

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片山と原が中央に位置する場合でも同じである。

もちろん片山を最終ラインに残した井林・ヴァウド・片山の3バックで、松岡を本来の中盤でプレーさせるのも良い。むしろそちらの方が松岡の力が発揮されるだろう。

2つ目のメリットは、中盤で数的有利を作り出せることにある。

もちろん相手のフォーメーションにもよるが、相手が4-4-2のブロックを形成する場合は、相手の中盤4人に対し、こちらの中盤の人数は下りてきたサンタナ・藤本を合わせて5人になる。

このようにメリットが多く生まれる。

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他には、マンチェスターシティのようにキーパーを含めた3バックでのビルドアップの形もある。現在のトレンドである2-3-5という形である。

相手の2トップは、2枚のセンターバックの間にホナウドがいるため、2枚のセンターバックに直線的にプレスをかけることができない。相手2枚に対し、こちらはキーパーを含めた4枚でパスを回すことができる。

そしてこの形は押し込んだ際には、5トップとなり、相手の4バックに対しても数的優位を作り出すことができる。


【なぜこの形をやらなくなったのか】

この形を採用していた時は片山がカギを握っていた。SBだけでなくCBもこなすことができる彼がいない場合、このRSB原輝綺の偽サイドバックはできない。

片山が3月にケガをしてから片山を含めた3バック、そして偽サイドバックをすることはなくなった。このシステムは今シーズンの序盤だけだった。


この文章の冒頭で書いた右サイドでボールを失いやすい、取られやすいということのは、相手がサイドにボールが出た時にボールがあるサイドに圧縮するからである。

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こういった場面は、オリンピックの日本対スペインでも見られた。

日本はスペインの同サイド圧縮に対して為すすべがなかった。

というよりも、日本の監督がそれに対応するだけの戦術的なものを持ち合わせていなかった。という方が妥当だろう。

私の考えとしては、このように場面では、画像にもあるようにキーパーがゴールマウスからボールのあるサイドにずれ、キーパーに戻してから、キーパーが逆サイドに振りビルドアップを再開させるということが良いと思う。

この方法でスペイン代表はビルドアップを回避している場面があった。

この方法にはキーパーの足元の技術が求められる。現代サッカーでは、キーパーの足元の技術が必要不可欠である。

オリンピックでスペインのキーパーを務めていたウナイ・シモンはビルドアップ時に焦ることなくボールを扱いプレーしていた。

世界のビッククラブで出場しているキーパーを見ても、マンチェスターシティであればエデルソン、バルセロナであればテア・シュテーゲンなど、キーパーとは思えないほどのパス精度や落ち着き、技術を兼ね備えている。

話が脱線してしまったかも知れませんが、原の偽サイドバック起用についての話でした。

今年の清水の残留、そして来シーズンもロティーナを続投するのかなどまだまだ目が離せません。

読んでいただきありがとうございました。

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