【短編】九回死んで、直列。⑥
約束の日は朝から晴れていた。
夕方十七時に待ち合わせのため、それまではいつも通り無為に過ごすこととなった。手早く家事を済ませ、適当にネットを徘徊し、昼食を終え、またネットで動画を見る。それらの間も絶えず落ち着かず、合間合間でスマートフォンを取り出し、意味もなくmiyukiとの今までのやりとりを読み返したりした。
十六時。ここに来ることはまずない、とわかっていながら、直前で部屋に掃除機をかけ、外へ出た。移動時間にも気持ちが逸り、『今電車に乗りました』と無駄なメッセージを送りか