よだかの星は空に流れる【エッセイ】
そしてわたしは、空に溺れる。
とにもかくにも、こうしなければならない、こうでなければならない、と断定する言い方をされてしまうと、あまのじゃくなわたしはつい反抗してしまいたくなる。
だからわたしは、冗談以外で絶対にこう、という言い方は避けてしまうが、唯一、これは絶対にこうだよね、と同意、共感を求めてしまうものがあるとするならば、それは宮沢賢治の短編小説、「よだかの星」についてである。
『よだかは、実にみにくい鳥です』から始まる、本当に短い物語なのに、こんなにも美しく、涙が