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不思議な白杖

10年以上ひいきにしてくれている初老の紳士がいて、昨日もまた相談へ来てくれたんですけど、

本題が終わってから、あっそう言えば……と世間話的に尋ねられました。僕、いま憑いてますよね? って。

10年前、身体のまったく同じ場所が、まったく同じ痛み方をしたとき、先生(恥ずかしながら私のこと)に相談したのを覚えていますか? 今回も同じなんですよ、と。

このエピソードよく覚えています。当時、この紳士が行きつけの鍼灸院で待合室に座っていたらそこへ白杖をもった全盲の患者さんもいて、同伴者に小さい声で「あの人憑いてる」って言うのが聞こえたと。待合室にはその三人しかいなかったら絶対に僕のことだ、と。

あのとき憑いていたものと、今回憑いているものは同じでした。何が憑いていたかはここへは書きませんけど、あの全盲の人のエピソードが印象的で。

で_昨日紳士の鑑定を終え、そのあと外出した帰り道、とつぜん横から白杖の男性が現れたのです。夫と歩いている目の前に、横の道から合流した白杖の人が、ちょうど私たちの目の前を歩く形になっただけなんですけど、こんなにあからさまに白杖の人が出てくるかしらね。偶然では絶対にない。

こういうサイン(おしらせ)の意味が分かるのも霊能力の一部です。霊が見える・祓えるというのはむしろ霊感のごくごく狭い範囲のもので、その精度はピンキリで、軽く扱われてしまうケースがほとんど。

一方どこかで見聞きしたり、ネットで調べたりすると出てくるようなウケがよさそうな解釈……例えば「こういう人が憑いていますけど思い当たりませんか」とかはウケがよい。あっそういえば言われてみるとそうですそうです間違いありません! すごい腑に落ちました! って言いたい気持ちもすごーくわかるし。

ちょっとだけ不思議なこと、大したことではないのに引っかかることのほうが大事なことも多いし、そういうことにこそ面白いヒントが隠れている! そしてこれに共感できる人は、些細なことから人生を変えることができたりもする。

この紳士もそうだし、このまえの地鎮祭の依頼主もそうです。小さな出来事にこそ大きな意味があることを無意識に知っているというか、そこの解釈に興味を持ってくれている。そういう人たちのことは全力で助けたいしサービス精神発揮しちゃうわよって私やる気出しちゃいますよねえ。



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