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世界恐慌?危機直前の事業経営は 「想定外事態をなくし、 起こりうる危険の処方策を準備すること」が大事。

白柳 孝 つれづれ日記  vol.31

大企業でもとんでもない大赤字、資金繰りも大変な時代です。

1.報道では

ニュース報道から拾ってみました、本当はもっとあちこちで大赤字、事業閉鎖など書き切れません。 

◆JAL営業赤字、過去最大の1200億円 4~6月期 、売上高は前年同期比8割減の1200億円台。4月以降に世界で外出自粛が拡大し、4~6月の国際線の運航率は1割程度まで急低下
◆ANAホールディングスの2020年4~6月期の連結営業損益は1600億円規模の赤字、赤字額は四半期決算の開示を始めた04年3月期以降で四半期として最大。新型コロナウイルスの感染拡大で乗客数が急減。
◆三菱自動車が最終赤字3600億円 21年3月期 
◆全産業売上高7.5%減、1~3月期 震災以来の落ち込み  「事業利益†はゼロ円」(三菱重工業)、「赤字の可能性がある」(川崎重工業)、「なんとか黒字にできるように頑張る」(IHI)──。日本の重工業3社の2021年3月期(2020年度)
◆資生堂の2020年1~3月期連結決算は、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて売上高が前年同期比17.1%減の2268億円、営業利益が同83.3%減の64億円、経常利益が同84.7%減の60億円、純利益が同95.8%減の14億円と大幅減収減益
◆ 営業利益で682億円減の影響――。これはソニーが5月13日の会見で明らかにした、2020年3月期通期連結決算に与えた新型コロナウイルスの影響額の試算だ。 
◆ 東京商工リサーチによると、新型コロナ関連の影響や対応などを情報開示した上場企業は5月6日までに、全上場企業の6割近い2113社に達した。このうち、業績の下方修正を発表した410社のマイナス分は合計で、売上高が3兆3533億円、利益が2兆6016億円に膨らんだ。4月下旬以降、保有株の現損処理などで大手企業が大幅な下方修正を相次いで発表したことで、累計額が一気に膨らんだ。
◆トヨタ自動車、 2020年3月期と比べて、連結販売台数では21.9%減となる895万8000台から700万台への大きな減少。さらに、営業利益では2兆4000億円から5000億円まで79.5%減と一気に落ち込む。手持ち資金は十分だが、予備として1兆2500億円の融資を受けた

自動車販売も新車激減、一部車種は売れ行き好調            豊田章男社長は「リーマンショックより、はるかに大きい」と、これから訪れる厳しい状況を真正面から捉えた。    

2.航空業界の資金繰り

資金繰り大変、先ずは会社の血液の現金。資金繰りです。
 ANAの19年12月末の手元資金は3901億円。20年3月末は2386億円と1500億円減少した。航空機リース料や人件費などで、毎月1000億円のキャッシュアウトがあるという。
 JALの今年3月末の手元資金は3291億円で、昨年12月末の3264億円に比べ増えた。コロナ禍が顕在化した3月末までに577億円を調達したのが大きい。キャッシュアウトは毎月600億〜700億円
こうして見ると手元資金がJALよりも少なく、資金流出額が大きいANAが厳しいように映る。

早く手を打つことが大事、先がどうなるかを早く見極める、もう戻らない。◆ANAは早々に今年度の採用活動を一時中断すると発表。傘下の全日本空輸は今年度の一般社員の夏季一時金を半減し、約70億円のコストを削減する方針を労働組合に伝えた。◆ ANAホールディングスと日本航空(JAL)の2020年3月期決算発表は、「大借金」発表の場と化した。最悪のケースで資金繰りを試算すると、新規の資金調達なりをしなければ、ANAは約3カ月、JALは約6カ月で運転資金が干上がるのだから、大借金をして当たり前。
 緊急事態宣言や東京アラートが解除され、飲食店に客足が戻りつつある。だが、自粛期間中の損害はボディブローのように徐々に効いており、むしろ7月以降の閉店が加速するというのだ。

3.まとめ

大企業でも資金枯渇、中小企業はまず売上見込みと固定費見込みを計算して、どうすれば生き残るかを考え実践をする。待っている時間は無い。

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税理士 白柳孝


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