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神様は天才が嫌い?

天使 「おばさんがゴソゴソ何か探してるみたいだけど」
悪魔 「19世紀の数学者ベルンハルト・リーマンの家政婦をしてた人や。生前リーマンの残したメモを彼の死後、ゴミと一緒に焼いてしもうたんや」
天使 「おばちゃんやってしまったのね」
悪魔 「無理もないわ。リーマンが真の評価を得始めたのは20世紀になってからや。誰も理解できんまま結核を患って39歳で死んでしもた」
天使 「それで思い出したけどインドの天才数学者シュリニヴァーサ・ラマヌジャンも相当かわいそうだったわ」
悪魔 「そうやな。ケンブリッジ大学のゴドフリー・ハーディに招かれて行ったイギリスでヒンドゥー教徒の彼は、食べるものも無く体調を崩してインドに帰国、32歳で亡くなったんや」
天使 「数式は女神さまの舌に書いてあったなんて鳥の肌」
悪魔 「神が存在しないなら数式に意味はないと言ったそうだが、宇宙が完璧に割り切れないのは、あと一歩のところでわしが登場するからや」
天使 「いけずやわァ」
悪魔 「JSバッハはメンデルスゾーンが彼の作品を発表するまで100年忘れられていた。モーツアルトは35歳で苦しみながら死に、共同墓穴に投げ入れられた。現在ではオークションで100億円前後の値段の付くゴッホやモディリアーニも生前ほとんど作品が売れることもなく、ゴッホは精神を病み37才で死去、モディリアーニも病に苦しみながら35年の生涯を終えた。まったく神の無慈悲にはいつも驚かされるわ」
天使 「どやさ」
悪魔 「わしと神の名を入れ替えるべきと違うか?知らんけど」
天使 「言うたもん勝ちかい…」




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