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【読書メモ】天地雷動(伊東潤)

長篠の合戦をテーマにした歴史小説です。武田勝頼、徳川家康、羽柴秀吉の三者の視点で、時系列に忠実に記録されています。日記みたい。最初の2日分のみ、あらすじを記載します。

元亀四年(一五七三)四月十二日 信濃国駒場 勝頼

武田信玄が亡くなった。これにより、息子の勝頼に跡を委ねられることになった。勝頼は「甲斐に戻る」との決断を下した。その一方で、信玄は死の直前、宿老の一人、山県三郎兵衛昌景に「明日は瀬田に旗を立てよ」と命じていた。昌景は勝頼のことは見下し、不要かのごとくに扱っていたのだ。

五月二日 遠江国浜松城 家康

徳川家康の元にも信玄が死んだという知らせが入った。服部半蔵正成によって伝えられたが、彼もはっきり確認したわけではなかった。しかし、武田軍の動向や表情からそう察したようだ。
武田軍が自国に帰ったのは確かだったが、信玄は死んだのではなく、病が深刻なだけかもしれない。はたまた、これは罠かもしれない。家康は、武田方の駿府や久能の城下に放火したり、二俣城奪還のために付城を築くなどして探りを入れてみたが、特に反撃などはなく、やはり信玄は死んだのではないかと思われた。

★少しだけ感想

信玄の死は3年間伏せよと命じられたって話は聞いたことありますが、その場面です。結局隠し通せたのかよく分からないままスルーしてましたが、隠せなかったようで。しかし、トップが1人死ぬだけで、軍隊というのは情勢が大きく変わるのは何故なのかと昔から疑問に思ってました。超人的な天才からの指揮系統が無くなると、武力はあってもそれがうまく発揮できないとかいう感じですか?

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