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このタイミングで『恋つづ…』について語りたくなっちゃったよ!

今さらですが、2020年の1月クールで放送されていたドラマ『恋はつづくよどこまでも』について語りたいッス。

語りたいんだよな〜。いいかな?

2年経った今のタイミングで引っ張り出して来ちゃうんだけど、いいかな?

世間的なこのドラマに対する評価ってどんな感じかよく知らないので自分の思うままに書いちゃいますが、いいよね?


さあ、このドラマの何が良かったって、主人公の邪魔をするライバル的な要素を削いで、「キュン」の部分にカロリーを割いた点だと思うんですよね。

1993年の『あすなろ白書』を皮切りにトレンディドラマをどっぷり見浸かってきたワタクシにとっては、、、

ドラマの登場人物に主人公のライバル的な存在がいて、

ライバルが主人公の恋や夢の邪魔をする

周囲の協力や自分の努力でライバルの邪魔を乗り越える

ハッピーエンド

という展開が多くのドラマで見られる定石パターンだと思います。

ところが、このドラマはそのライバル要素が極めて少ないんです。

佐藤 健さん演じる天堂先生の同僚・来生先生(毎熊克哉)は、上白石 萌音さん演じる七瀬に好意を持っていました。

セオリー通りだと、七瀬と天童先生がうまく行くのを阻止するために、来生先生は七瀬に猛アプローチをしたり、天堂先生を陰湿な手段で陥れたりするはず。

ですが、来生先生は七瀬の天堂先生に対する気持ちを理解しつつ、自分の気持ちを七瀬に伝えると、すぐに七瀬と天堂先生を応援する側に回るという潔さ。かっこいいんよ!

そして、一方の七瀬の周りにもライバル的存在が…。吉川 愛さん演じる七瀬の同期の看護師・酒井さんです。

根が真面目な酒井さんは、天堂先生に会うために看護師になり、その私情を仕事にも持ち出す上にミスも多かった七瀬に対して最初は良い印象を持っていませんでした。

でも、来生先生に恋する気持ちをうまく表現できないでいた酒井さんは、天堂先生への想いを恥ずかしげもなく大っぴらにする部分や、

ミスをしながらもひたむきに一所懸命に仕事に取り組む七瀬の姿にいつしか憧れのようなものを抱き始めました。そして最終的にはお互い良き相談相手になります。

来生先生や酒井さんは、天堂先生や七瀬の恋敵になる立ち位置だったにも関わらず、早い段階で味方になってくれるという、大衆的なドラマのセオリーから考えると歯応えの無い展開を迎えます。

ドラマ全体を通しても天堂先生と七瀬の関係を邪魔する存在は、ドラマ終盤に七瀬たちが勤務する日浦総合病院に入院してくる上條というワガママ御曹司(清原 翔)くらい。

この上條という男はしつこく二人の間を裂こうとしますが、来生&酒井を早々に味方に付けて早い段階で付き合うことになった天堂と七瀬の成熟しつつある関係性にヒビを入れるのは到底無理ぽでした。完敗です。

天堂のかつての恋人・みのりにそっくりな妹・みおり(蓮佛美沙子)も登場しましたが、大した障害にはなりません。

で、で、で、その上條の登場は一旦置いといて、冒頭でも触れたように、ライバル要素少なめとなったこのドラマは、本来ライバルたちが投下する障害を乗り越えるために使う尺を「キュン」に振ったんですね。

天堂先生が「これは治療だ」と言って七瀬にキスしたり、他の職員たちの前で天堂先生が堂々と交際宣言的なことをしたり、天堂先生が七瀬の風呂上がりの髪の毛を乾かしてあげたり、天堂先生が七瀬の好きなところをつらつらと言いまくったりとか、もう言い出したらキリがない。

そう、いわゆる「枚挙にいとまが無い」っていうやつ。

それくらいキュンに注力してます!

主人公が苦労して苦労して困難を乗り越えるストーリーや、伏線が張り巡らせられ、思いも寄らない大どんでん返しが最後に待っている筋書きなど、見方によっては視聴者に疲労感を与えるような展開の作品が多い中、「恋つづ…」のような、癒しというか、精神の潤いを視聴者に与える構成のドラマはある種、ジェットコースター的ストーリー隆盛のドラマ界に一石を投じたのではないかと勝手に思っとります。

「こういうドラマが観たかったんだよ〜」と思った人間は私以外にも多かったのではないでしょうか?

キュンキュン!

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