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夫の不貞が発覚した日。

こんばんは、さかなです。第一子は重度知的障害児で現在施設に入所中で就学を目処に帰宅させるお約束をしており、第二子はこの四月から近隣の幼稚園に入園する予定でした。
それらをすべて、夫に覆されました。夫は十も年下の社員と社内不倫をしていたのです。
愕然としました。知ったのはクリスマス前日。わたしは昇進するかもしれない、という彼の言葉を受けて好物の豚の角煮を仕込んでおきましたが、シンクにぶちまけました。
彼の反応は、だんまりを極め込むか激昂するというもので、結局話し合いもまともにできずに現在実家へ帰っています。
いったいどんな気持ちで女と求め合ったあとの衣類をわたしに洗わせたのか、きたならしい職場でお弁当を広げたのか、毎日育児で疲れきったわたしに、老けた、老けたとしきりに言っていたのか。どれも確認しようはありませんが、とにかく欺かれ、馬鹿にされ続けていたことが悔しく、未だに整理ができません。体重は一月足らずで三キロも堕ちました。

不貞が発覚した翌日でしょうか。わたしは食欲はないものの、お酒を煽り、夜中に思い立ってお財布と鍵だけ持ってカラオケボックスに行き、そこでも飲酒しました。あ、いまなら死ねるな、とお会計をした後で川に向かって歩きました。(すっかり記憶から抜け落ちているけれど、この途中でまたお酒を購入していて、どうやら河川で怯んだときにアルコールを摂取することで確実に死のうとしたようです。)顛末はなんとも間抜けで、川にたどり着く手前の路上で酩酊して倒れ、警察の方のお世話になり、目を覚ますと次男のところにいかなくては、とパニックになっていました。いろんな方の手を煩わせて申し訳なかったです。三年近く音信不通を貫いていた両親が、わたしの身元引き受け人として警察署までやってきてくれて、今、実家に居ます。夫から連絡は殆どありません。本当になんと無責任で薄情な男なのか。わたしの10年を返せと包丁を突き付けたくなります。

次男は祖父にとてもなついていて、ついさきほどもふたりでいないいないばぁをしてはしゃいでいました。その姿を見ていたら、わたしはこういう家庭が築きたかったんだ、仕事が忙しくったって、子供といるときに寝てばかりいたり、スマホから目をはなさなかっなり、はしゃぐ子をうるさがって怒鳴るような父親じゃなくて、ちゃんと子供をみて、笑い合うようなそういう人がよかった。長男との生活にわたしたちは疲れきっていた。だからといって、動き回る長男に布団を覆い被せて、「そんなことしたら死んじゃう」とわたしが言えば「こんなやつ死んでいいんだよ」なんて言う父親ではなくて。

長男が入所して、少しずつ狂った生活が整い、とはいえ夫は多忙だし(今思えばどこまでが仕事なのかわからずばかばかしいですが)わたしも次男ひとりとはいえ毎日子供とふたりぽちですっかりくたびれていた。そういう生活のなかで、自分だけがおめおめとよその女を味わっていたかと思うと憎悪でいっぱいになります。きっと一生、「死ね、糞野郎」という気持ちを抱えて生きていくことでしょう。この人の不幸がわたしの歓びになったこともやっぱり悲しい。
障害児育児は本当に孤独で。このことを恥じて(恥じるというのは失礼だけれど、人に気の毒に思われることってとてもしんどいものです)話せないがために、失った交遊関係もたくさんある。次男の幼稚園のプレで会うママさん達にしても、定型発達の子供を産んで順風満帆なのだろうなという気持ちが付きまとう。本来ならば夫婦だけが、この悩みや痛みを分かち合える存在だったはずで、それをいち抜けたとばかりに身勝手に壊した夫。わたしの婚姻生活は呪いで、わたしが生涯の伴侶と錯覚していたのはただの鬼畜でした。

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