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U理論版:マインドフルネスの実践

過去の延長線上ではない変容やイノベーションを個人、ペア(1対1の関係)、チーム、組織、コミュニティ、社会のレベルで起こすための原理と実践の手法を明示した理論、「U理論」。

最近の自分の実践のコアには、常にこれがあります。
U理論が一体どういうもので、それを何にどうやって導入しているかの事例は、また追々記述していくとして…。

U理論のアプローチにおいて、静寂は様々な意図で活用されます。
その中でも、マインドフルネスを目的とした「グラウンディング」と呼ばれる実践は、なかなかに特徴的です。

いわゆる瞑想のように、静かで落ち着いた環境の中に身を落ち着け、背筋を伸ばして足を地につけ、心地よく座るなどして、深く呼吸をしていく実践になります。

瞑想に深く入っていくために適切なガイドが有効であるように、U理論における「グラウンディング」にも特徴的なガイドがあります。

下方向へ注意を向ける

最初に自分の注意を、ゆっくり下へと伸ばしていきます。
足や、足をつたって地面、地面を通って地球の中心(コア)にまで注意を向けて、下方向へのつながりを感じます。

上方向へ注意を向ける

次に、上に注意を向けていきます。
地球の中心(コア)から体まで注意をゆっくりと戻していき、背骨を上って頭まで移動させます。

頭まで注意を移動させたら、それをさらに上方へ伸ばしていき、宇宙の上へ上へと移動していきます。
宇宙の存在を感じ、上方向へのつながりを感じます。

ミクロとマクロのつながりに注意を払う

注意を上から辿り、再び体に戻していきます。
そして、自分の心臓(ハート)に注意を移動させ、今度はそれを体全体に広げていきます。
その上で、体を取り巻く周囲・環境、その存在に意識を向けていきます。

こうして、ハートを意識し、そこから発する周りのつながりに注意を向けていきます。

愛する人へ注意を払う

つながりの空間に注意を向けていく過程で、自分が愛している・大切にしている人を思い浮かべます。
そして、その人に注意を向けることで自分の心を開いていきます。
感謝でつながっていきます。

グローバルな体に注意を向ける

引き続き、つながりの空間に注意を向けていく過程で、自分と目的を同じにする仲間や自分が所属するコミュニティなどに注意を向け、より大きな全体とつながっていきます。
ここで感じるのは横のつながりで、その広がりは地球全体までに及びます。

ポイントは、喜んで迎え入れたいと思う人とのつながりはもちろん、知らない人や問題を抱えている人、「この人は自分には抵抗があるな」と思う人ともつながってみようとすることです。

自分が苦手だと思うあの人にも、その人を大切に思う人がいます。
それにも注意を払い、自分の心の中に広くて深い空間を作っていきます。

今この瞬間に在る

注意を向けたつながりをゆっくりと手放して、今ここに戻ってきます。
リラックスし、目を閉じていれば開けて、自分の体から始める、その準備が整いました。

これがU理論版のマインドフルネスの実践(グラウンディング)になります。

あらゆる方向・対象に注意を向けること

「グラウンディング」では、下→上→自分の体→周囲→大切な人→集団(賛同できない人でさえも迎え入れる)→再び自分の体、という順番で注意を向けていきます。

U理論では「意図(Intention)」「注意(attention)」という言葉をよく使います。
グラウンディングでは、マインドフルネスを意図して、あらゆる方向や対象に注意を向ける実践、とまとめることができますね。

※上記グラウンディングのガイドは「u.lab 1x 2020」ソースブックを参考に筆者がポイントをまとめて執筆しました。

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