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【短編Tale】パトカーに乗っている

パトカーに乗っている。
と言葉だけ聞いたら、まるで僕が犯罪者で、そのために捕まり、パトカーに載せられているなんて考えてしまいそうだ。
実際には自分は警察官で、犯罪者を追う人間かもしれない。

薬をきめている。
と言葉だけ聞いたら、まるで危ない薬を買い込んで、ひと目を気にしながらその薬を使用しているなんて考えてしまいそうだ。
でも本当は、僕は医者で、患者のためになんの薬を与えるのが良いのか決めているのかもしれない。

つまりは、まず言葉だけでは、本当の事なんてものは直ぐにわからないわけだ。

考えついた悪いイメージに納得するのではなく、他にも状況として考えられる事があるんだよ、という事を心にとめないと行けないわけだ。

……お金を借りたいと思っている。
もちろんこれは、つい出来心で入ったパチンコでお金を全部吸ってしまったからお金が欲しいというわけではない。
これには海よりも深く、山よりも高い理由があるのだ。
だからそこを組んでお金を貸していただけると大変喜ばしく、有り難いのだけれども……。

……。

紅葉が咲いている。
これは赤い葉っぱがひらひら落ちているわけでも、情けない結果の紅葉ではない。
ないのだ!
そこの所間違えないように。
フリじゃないからな!!!

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この作品は別の所で最初の一文をお題でいただき、そこから書いたものです

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