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中古マンションのいい改装をしてくれるリフォーム会社(都内)。

私は今、東京都内に中古マンションをローンで購入し、全面改装をして機嫌よく住んでいる。マンションをどうやって探したかについては、「中古マンション専門のいい不動産屋(都内)。」に書いてある。

今回は、改築屋のおすすめを書いておく。回し者でもないし、その改築屋とうまく行かなくても知ったことではないが、私はうまくいったので、参考になったら良いと思って書いた。

なにせ、大金をはたくのだ。情報はあったらあるだけありがたかったので、ここで功徳を積んで、極楽往生の足しにしたいと思っている。私が改装をお願いしたのは、中目黒にある「coto Inc.」である。

リフォーム中。このくらいの迫力のある破壊が必要な改築だ。

■cotoは2社目。

まず、1社目は「マルリノ」という会社だ。ここは、会社として全然悪くない。親切だし、仕事は丁寧だし、信用もできる。相性がよければもちろんのことだが、特に今60歳くらいで、子どもが独立したのでリフォームをと思っている人には最適な会社だと今も思う。

家は、手持ちの資金やローンを考えると、中古マンションをリフォームして住むという選択肢が最適だった。そして不動産屋は信用ができないと思っていたので、先にリフォーム会社を探して、そこから信用できる不動産屋を紹介してもらおうと考えた。リフォーム会社も、変な不動産を改築して評判を落としたくはないだろうから、まともな物件を扱う不動産屋を紹介してくれるのではないかと思ったのだ。ネットを検索して、たどり着いたのが「マルリノ」だった。建材メーカーの大手の「セキスイ」が運営しているリフォーム会社なんで、めったなことは無いだろうと思った。信用とはそういうものだ。

リビング、できあがり図。

そこそこ急いでマンションの購入から改築までしたいということ、まだマンションを購入していないことなどを伝えると、とりあえずは会社に来ませんかということだったので、いそいそとでかけた。中古マンションを購入してリフォームをするにあたっての細かい情報をまずは解説してくれた。どうやって建材を集めるのか、工期はどれくらいなのか、税金の控除や行政の援助がどれくらいあるのか、など。これは、聞いておいてあとあと本当に役にたった説明だった。不動産屋を紹介してもらうこともできた。

そして、部屋が購入できたところで再び会社を訪ねたところ、担当のおじさんはデザイナーを紹介してくれた。これが問題の人物だ。本当に普通のおじさんで、シャツをズボンにインしていて、ウエストが妙に高い位置にあるタイプのおじさんだ。

まず、買った部屋はスケルトンの状態ではなく、すでに一度リフォームをして売りに出されたものだが、利用できるものは利用するが趣味があわないので全面改築になるだろうということ、私にはインテリアに関する能力やセンスは無いので、とにかくギャラリーみたいな白い箱になればよいということを伝えた。その上で小さい条件としては、天井はできるだけ高くしたいので抜いてほしいこと、収納は作り付けにすること、スペースを有効活用したいのでダイニングテーブルは不要でカウンターを作ってほしいこと、家の裏に幹線道路が通っているので騒音対策のために窓を二重窓にすること、という必須項目を書き出した。

難しくはない指針だと思う。

廊下、できあがり図。なかなかイカしている。

1ヶ月半ほど待って設計図ができあがってきた。説明を聞いていて何度かひっくり返った。

まず説明されたのは、断熱材の話だった。「お宅はお風呂場が北向きにあるのでおそらく非常に冷えると思うので、一度すべて壁を剥がして、風呂場はもとより、部屋全体に断熱材をもう一度きちんといれて‥‥」ということだったが、まず我が家の風呂場は南側にある。あと経験上、東京でマンションで上下に部屋があるならば、馬鹿みたいに断熱材をいれなくていいかなあと思った。

そして、話を聞いているときに、見積書をペラペラと見ていたら、天井を抜いてほしいと伝えてあるのに、天井を作る造作費がばっちり入っているのを見つけた。

方角が間違っていることと、天井の造作費が見積もりにはいっていることを指摘をすると、ウエストの高いおじさんは狼狽していた。

そして、おすすめの建材が合わなかった。白い箱のコンセプトがぜんぜん伝わっていない。見せてくれたカタログのドアは茶色いし、お風呂場のガラス扉には花柄が入りかねない。おじさんの言う通りにすると、自分の家のリフォームではなく、実家ができあがってしまいそうだった。

私も悪くはある。自分で言うのもなんだが、いい歳をして、ラフな格好をしているし、かなりアホの喋り方をする。そして、男性を同伴してはいなかった。しかし、それを考慮にいれなかったとしても、ないかなと思った。考慮にいれた場合は、舐めたことだなと思った。まあいい。舐められたことには自分の責任もあるし、この国のおじさんにはよくあることだし、私にとってはよく遭遇する事態ではある。解決方法は、私には合わないので、この会社でリフォームをしないという簡単なことだ。

食器棚、出来上がり図。持ってた家具は売った。

逆説的ではあるが、ここは年齢が60歳くらいで、夫婦でお店をたずねたならば、本当に良いリフォームができる会社だと思う。高齢になってきたら、ヒートショックで死ぬことが私よりも身近であるわけで、冬に完璧に暖かい家ををつくることはアピールポイントになるだろうしニーズもあると思う(方角を間違えたミスをどう考えるかは、人による)。年齢がそうでなかったとしても、そこを気にかける人ならば、うれしいことだろう。また、明細確認は面倒だから、とにかく合計金額でいい、という人もいるだろうと思う。インテリアは人による。ただ、マジで私には合わなかった。

さらば、ハンプティダンプティみたいなおっちゃん。

■2社目を探してもらうことにする。

ふりだしに戻ったときに、頼るべきはリ「フォーム専門中古マンション売買不動産屋」。つまり、自分がマンションを購入した不動産屋だ。担当に事情を説明して、違うリフォーム屋を紹介してくださいとお願いした。そこで、紹介してくれたのが「coto」で、担当は武藤さんという女性だった。

武藤さんには、ミスター・ハンプティダンプティに伝えたのと同様のデザインの方向性としつらえの必須条件を伝え、施工例をみながら詳細を確認した。話が早くて助かった。私も、今回で2回目なので説明に慣れた、というのはある。ついでに、二重窓に関しては、友人宅のものが素晴らしかったので、窓と窓の間にスクリーンをいれてもらう構造にしてもらいたい旨を写真とともに伝えた。

1ヶ月くらい待って出てきた見積もりと設計図は、思っていた通りのものだった。修正をお願いしたのは、クローゼットのドアが引き戸だったのを折戸にしてもらったこと、ガスファンヒーターを使いたいのでガスの口をリビングに追加してほしいことをリクエストしたくらいだった。

水場、出来上がり図。あまり興味がなかったので、武藤さんのいいようにしてもらった。

この、ガスの口が一番揉めたが、押し切った。ガスは燃焼時に水分を出すので、結露が心配だし、二重窓にしているし、床暖房もあるので、ファンヒーターは使わないと思いますよ、と言われた。だが、まず自分は度を超えた寒がりであること、ガス燃焼時の水分放出を見越して加湿器を使っていないこと、二重窓なので結露を心配する必要はないことを伝え、後からつけるのは厄介なのでとりあえずつけておいてくれろと主張し、ようやくつけてもらった。なんで、こんなに説得に苦労するのだかわからなかった。ここだけが唯一相談がこじれたところだ。

ちなみに、使っているかというとめちゃ使っている。ファンヒーターがこれを書いている今も燃焼して水分を放出している。つけてよかった。まじで。

それはさておき。

4ヶ月位の工事期間を経て、その出来上がりにとても満足している。2年経った今も、まったく不具合は出ていない。

二重窓、できあがり図。間にスクリーンをいれているので、掃除の必要がないし、カーテンがいらないので部屋がシンプルになる。

結局、リフォームのガワの部分が思い通りに行くかどうかは、実際にインテリアをデザインしてくれる担当が、自分と近い感覚をちゃんと持っているかどうかがカギだと思う。良いと思うものがズレていると、感覚の話なので非常に説得に骨が折れる。ハンプティダンプティと議論していたらすごく時間がかかったと思う。彼の美意識を崩すのは大変だっただろう。どんなに、会社自体がよくても、難しい。

すごく単純なことだけど、リフォーム会社を探すときは、まず施工例をみてOKだったら相談に行っていいと思う。あとは出てきたデザイン担当の服装や持っている小物が、自分の許容範囲だったらスーパー・ラッキーというようなことだ。

できあがった家に何も置いていない写真を散りばめておいたので、確認してみてください。リフォームに関して手も足も出ていない状況で、とりあえず相談してみようとおもったら「coto」に連絡をとるのもよいのでは。相性が悪かったらスマン。

趣味が合わないとおもったり、例の不動産屋の事例集をみて、好みのリフォーム会社をさがしてみてください。

ガワ以外の「信用」や「技術」については、私は不動産屋を信じたということだ。そうじゃなければ‥‥の方法も思いつくが実際にやってないのでなんとも言えない。スマン。