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建築法規の検索を効率化するWebサービス「Archi-Law(β版)」を無料で公開

概要


はじめに

Archi-Law(β版)は、社会課題の解決を目指すプロジェクトとして生まれた法規の検索システムです。
近年、建築物に関する法規は増加し、法規同士の関連性も複雑化しています。そのため法規の検索・確認には多大な時間がかかることが知られています。さらに全国の自治体では建築の法規を確認する人材が不足しており、将来的には建築物の品質確保がますます困難になることが予想されます。
具体的な社会課題として、法規の検索や確認にかかる時間が増加し、さらに法規の複雑化や人材不足により法規の漏れが生じ違法建築のリスクが高まる可能性があります。品質が確保されない建築物は、人命や財産にも多大な影響を及ぼすこととなります。
今回はこれらの解決策としてArchi-Law(β版)を開発しました。
Archi-Law(β版)は実験的なシステムであり、有効なツールとなるかどうかは不明です。しかしながら、将来的に建築産業における改革が必要となった際に参考になることを期待しています。

UPGRADE with TOKYO
「第36回 建築物の安全性を確保する審査業務の効率化・省力化」にて先行事例としてArchi-Lawを紹介し、優勝いたしました。
今後も持続可能な開発を行っています。

Archi-Lawの目的

・建築産業関係者が法律を効率的に検索・確認できるシステムの開発
・建築産業に関する法律の体系的なデータベースの構築
・法規の改正に対応するための適切な管理体制の確立
各自治体における条例の保守管理(後継者不足)
自動化可能な法規人の解釈が必要な法規場合分け

協力者の募集

Archi-Law(β版)のより良い開発を進めるために、以下の方々のご協力をお願いいたします。

・実際に法規の検索・確認などでお困りの企業や自治体の方々で、試験運用にご参加いただける方
・Archi-Law(β版)の運用に関して研究発表をしていただける方

ご協力いただける方は、お手数ですが、SHIRAKU Inc.まで連絡いただけますと幸いです。

法規を調べるのは大変!

非住宅の場合、どんな建物でも法規を調べたり確認したりするのに最低でも約1ヶ月かかっています。条件が複雑な建物や大規模な建物、また設計の変更が頻繁に行われる建物では、さらに時間がかかることがあります。

日本では毎年、非住宅だけでも約7万件の建築プロジェクトがあります。
年々増加する法規の調査と確認には、
【約1ヶ月×7万件】×2 ≒ 11666年分の時間が費やされます。

しかし、データベースを活用した建築法規の検索が可能になれば
法規の調査と確認を最低でも1週間に短縮できると考えます。
これにより、年間の法規調査と確認に費やす時間は【約1週間×7万件】×2 ≒ 2916年分にまで削減できます。
(削減率 約75%)

これまでの法規検索のフロー

・不安に感じた部分を手当たり次第調べなければならない。
・多くの時間を費やした結果、問題がなかったことがわかることもある。
・該当する法規を網羅できているかは経験が無いと判断するのが困難。
・不慣れな分野では、該当する法規の発覚が遅れやすい。

現状は手探りで法規を検索

Archi-Lawが目指す法規検索のフロー

・条件に該当する法規が即座にわかる。
・分野別に関係する法規を調べられる。
・全体像を把握し、何を調べればいいのかが明確になる。
・法規同士の関係性を理解できる。

建築条件を入力すると関連する法規が検索できる

Archi-Law (β版)の紹介

よくある質問


・スマホでは見れないのでしょうか?
→PCのみの利用を想定しています。

・法規を直列で追ってみることが出来るということでしょうか。
→はい。その通りです。

・検索分野が(排煙、煙突等)の法令がまたがっている場合はどうなっているか?
→どちらの検索分野でも該当すれば検索結果として出力されます。

・情報が一般的なため、どのタイミングで活用を想定しているのかがよく分からない。
→建築基準関係規定、関連書籍等の索引先は今後追記していく予定です。
また、反響や自治体との協力が可能になれば、地域の取り扱いや条例を網羅的に追加していく予定です。

・法改正等の変更があった場合のフォローアップ
→法改正等があった場合には随時更新していき、ページの左下に更新状況をお伝えしていきます。

・申請機関と設計者の間の交渉で申請が通る解釈があると思いますが、そこはどう対応しているか。
Archi-Lawはあくまで法文同士の関係性を見やすくし、網羅的に法規を検索することで、法文の探し漏れを防ぐことや法規の理解を助けるものです。法文の個別の解釈については、従来通りに申請機関との協議が必要になると考えています。

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Special Thanks

Archi-Law(β版)の開発や協力にご参加いただいた方々に対して、Special Thanksページを設け、以下の情報を掲載させていただきます。

1.お名前
2.協力内容
3.本人ご紹介のためのリンク

※掲載に関しては、参加者の同意を得るか、公に開示されている情報のみを使用いたします。

おわりに

ここまで読んでいただきありがとうございます。
株式会社白矩は、透明性、公平性、公正性を確保する建築プロジェクトを目指しています。この取り組みにより、発注者と受注者の両者が利益を確保できると考えています。建築プロジェクトでは、建物の設計から建設まで多くの専門家が協力しています。しかし、実際の業務には書類作成や調査などの多くの時間を要する作業が存在し、これらが建築の改善に貢献する時間を圧迫している場合もあります。Archi-Law(β版)がこれらの課題を少しでも緩和する一助となることを期待しています。

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