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ベトナム鍋図鑑/『Ngon Gardenの適量タイ風海鮮鍋』


Ngon Garden/ンゴン ガーデン=おいしい庭はハノイで一番有名な屋台風観光レストランのQuán Ăn Ngon/クアン アン ンゴン=おいしい館が作った中級ベトナム料理店です。ワタシのオフィスのすぐそばなのでシゴト絡みでたまに行きます。所謂無難な店です。
4年前に北朝鮮のキムさんがハノイに来たとき、トランプ氏との交渉決裂後にキムさんは失意のあまり昼食会を蹴って一人ホテルに戻りましたが、御一行様はこの店に来て打上げしました。周辺が通行止めになって大騒ぎしてたので見に行きました。
 
キッチンがガラス張りで、毒なんか入れませんよという姿勢をアピールしています。
ベトナムでは大半のソバ屋が道に面してスープ鍋を置いて排気不要のオープンキッチンにしていますが、普通のレストランは奥のほうにブラックボックス的キッチンがあり、お客は中で行われている諸々の作業を見ることはできません。妄想が膨らみます。
Quán Ăn Ngonは衛生的かどうかは別にして作るところを見せるのが人気なので、ここも同じコンセプトです。
 
メニューは写真入りでわかりやすい。鍋は大きなカニがメインのカニ鍋のほか、花鍋、鶏鍋、茸鍋とさまざま。この海鮮鍋だけsmall sizeがあり2人用にちょうどいいサイズでした。ビールもたくさん飲みました。
スープはタイ風で、つまりは辛いことを意味します。翌朝校門が炎上するほどではありません。
魚介の皿には小ぶりのカニに加えエビ、イカ、浅利、名前不詳の魚の切り身と豆腐が盛られています。カニはだし用でしょう。
野菜系はエノキダケ、エリンギ、椎茸のキノコ群に白菜と緑の葉っぱです。〆は定番のブン。
 
なかなかウマいです。スープが辛いだけじゃなくレモングラスとかいろいろ入っていてタイの香りが漂ってきました。やや意味不明。
これで525k.ドン≒2,900円は他と比べて特に高いという程ではありません。魚介も野菜も全部食べ切れるくらいの適量なのがいいところです。だいたいどこも余っちゃう。
余るということは回り回ってジブンに戻ってくるということです。わかりやすく言えば使いまわし。ここはどうか知らないけど。
最後の最後には家畜の餌用に回収されます。フードロスなんて概念として存在しません。
 
ハノイは旧正月前の忘年会がピークを迎えています。殺気の中でみんな叫び、飲みます。モッハイバーヨーッ!!
当店は早めに休み始める人がいたので先週和やかに終わりました。ほぼハーレム状態でした。
世間が7連休なのに対し当店は前後1日+土日絡めて明日から11連休です。
所謂エイギョーの挨拶回りはしないのでワタシも全休します。ツマが4年ぶりに来るので旅に出ます。逃げるんじゃなくて二人でですってば。
 
そういえば2020年のテト休みはラオスのルアンパバーンで過ごしました。行きの飛行機は普通だったのに帰りはCAもお客も全員マスクして厳戒態勢でした。
ロックダウン、強制隔離、食糧配給、相互監視。戦わない一般住民にもコロナは目に見えない敵を相手にした戦争でした。

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