傍のソバ・ハノイ編／Bun Rieu Cua Doは店内営業中

食べ物ネタが続きます。
これは今朝食べたカニ味噌スープのブン。
カニ味噌って言ってもタラバガニとかズワイガニとか、はたまた毛ガニとか、ニッポンのグルメリポート番組で、甲羅の中を掻きまわしてスプーンで掬って食べて、大袈裟な顔してマイうーっ、とか言う、ああいうカニ味噌とは違う、沢蟹くらいの小ぶりなカニの甲羅を開いて、爪楊枝でほじくり出すような感じで集めたミソです。
ベースはトマト味です。ハノイのソバの中でもかなり濃厚でヘビーなソバです。

この日食べたのはOc/貝とBo/牛肉入りのBun Rieu Oc Bo/ブンズィェウ オッ ボー、40k.ドン≒180円ナリ。ただでさえヘビーなスープに牛肉まで入れてしまいました。
BunはPhoと違って朝だけでなく昼にも食べますが、この時は朝で、朝からステーキ食べてます、みたいなアブラ切ったオヂサンになったキブン。
カニ味噌っていうのも何かエキス的な響きがして、見た目の悪さと相俟って栄養のカタマリみたいな感じがしないでもない。
あとは油揚げが浮いて、葱がパラパラと振られ、実に充実した一杯です。

店内の壁に絵が描いてあり、ここは今の店があるすぐ脇で、最初は路上店として細々と始めました。
今はここと、すぐ近くの道を曲がったところにもう1軒あり、どれも発祥地の41 Quang TrungのBun Rieu屋という名前で営業しています。
この店の番地は49 Quang Trung。道の両側でそれぞれ奇数と偶数の番地なので、41の4軒隣になります。前は39だったかなあ。よっぽどこの場所が好きなんだなあ。
39の時はほぼ路上店だったのが、今の2店は半屋根付き屋内です。進歩しました。

Bun Rieuの店としてはベトナム人の間でも有名なようで、コロナ以前は歩道（補道）を埋め尽くすようにプラスチックの幼稚園椅子が並べられ、近所のカフェにまで出前していました。
その頃も一度食べたけど、濃厚過ぎてムネ焼けしそうな重さを感じました。
今回また食べてみて、まだ涼しく、店も空いてたこともあり、のんびりスルッと食べられました。食べ物の味って半分はその場の雰囲気だから。

今コロナで路上店がなくなって、歩道を悠々散歩できるようになったのはいいけれど、ああいうのも悪くなかったかなと。どうせまたすぐに復活するとわかっていても。