見出し画像

頼りない最新(ベトナム)映画紹介/『A HAUNTING IN VENICE/ÁN MẠNG Ở VENICE/名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』(2023)


欧米系の映画は英語音声+ベトナム語字幕なので、ワタシのヒアリング力では早口のセリフを半分も理解できず観ないことにしていますが、これは先々月くらいから予告編でヴェネチアの美しい風景が映し出されるのを何度も見ていたので、先週末に重い腰を上げて行ってきました。
『オリエント急行殺人事件(2017年版)』、『ナイル殺人事件』に続く同じ監督、主演のポアロシリーズということで、期待は高まります。旅情あふれる壮大なミステリー作品かと。
因みに『オリエント急行』には1974年版もありワタシが見たのはそっちです、きっと。2017年だとこっちにいるので、少なくとも映画館では観ていない。
 
原作は勿論アガサ・クリスティですが小説のタイトルは『ハロウィーン・パーティー』。物語の設定はまったく違います。Wikipediaにはハロウィーンっぽく童話的雰囲気が漂う、なんて書いてあります。
映画のほうはかなりオカルト的でポワロシリーズというより金田一さん、みたいな。ミステリーというよりホラーでした。怖っ
 
ストーリーは書かないでおいて、やはりこの映画の見どころはヴェネチアの街並みとか、ドローンかなんかで空から撮った運河の映像か、と思ったら実際は大部分セットでの撮影でしょう。あとはCG? リアルな風景は映画の最初と最後にオマケ的に映されていました。
ベトナム映画の川でボートに乗って追いかけ回すシーンのほうが余程迫力がある。
 
ポアロはnhkBSで毎週水曜に1話完結ドラマをやっているのを観ています。でもかなり肥満してて動きも鈍くて、カネ持ちでキレイな身なりの老人って感じ。シリーズもののテレビドラマだから狙っている客層が違うんでしょう。
映画のほうはポワロ名物の髭もワイルドで目つきにも鋭さが滲み出ています。それなのに犯人に立ち向かって行ったかと思ったら自分も狙われてコロされそうになる。
 
その主演と監督、製作までやってるのがKenneth Branagh/ケネス ブラナー。イギリス人でシェークスピア俳優として有名だそうで。
製作は『ブレードランナー』を創ったRidley Scott/リドリー スコットとの共同です。アタマにSirが付く人で長女長男次男が映画監督という一家。親の七光りなんか効かないセカイだから大変だろうに。
 
今年アカデミー作品賞を獲った『Everything everywhere all at once』で主演女優賞まで獲った中国系マレーシア人のMichelle Yeoh/ミシェール・ヨーが霊能者役で出ていてアブない雰囲気をおどろおどろしいく演じています。『Everything、、』では時空間を自由に行き来するカンフーオバサン役でした。最早キワモノ女優か。
 
上映開始から3週間目だったのにワリと混んでいました。ワタシは端っこの席に座り集団から離れて観ました。
カレ等カノジョ等 基本的に自由なんで、電話で喋るわ、椅子の背を蹴るわ、しょっちゅうスマホ点けるわ、、ジブンがやりたいことを何も我慢しないでやりたいようにやります。
これをモラルがあるとかないとか、そういう問題で片付けてしまうとベトナム人に対する理解には近づけません。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?