見出し画像

暗黒日記Z #13 「Gott ist tot」

何だか久しぶりな通常運転の週報。二週連続でシャニマスというか浅倉透についての記事書いちゃったし、おまけに一週サボっちゃったし、良い機会だからもうやめてしまおうかと思った。でももうちょっと続けてみることにした。毎週何も書くことが思いつかない自分の人生の薄っぺらさに辟易とするけど、きっとそのうち何か視界に変化はあるでしょ、多分、と思えるのはおそらくデモンズソウルを遊んでいた日々のおかげ。ありがとうフロムソフトウェア。おかげさまでこんなに諦めの悪い人間が一人出来上がりましたよ。

「執念」というのは書くには良いテーマかもしれない。私は自分のことを執念深いか否かに分類することを求められたとしたなら迷わず前者に振り分ける。変なところで嫌にこだわってしまう。大体のことは諦めているのに、一度ある程度良いところまで進行してしまったものに関してはそう易々と諦めることができない。こうしてまた中味スカスカの週報の作成に手を付けているのがよい証拠だ。

小説で身を立てようとしているのも、元を辿ればそういうことかもしれない。なんやかんやありながらももう十年近く小説を書き続けているのだから、何かしら成果を出さないことにはやめるわけにはいかないという執念。それに、これだけやり続けてきているのだから、多少なりと技術も付いてきているはず、良い物を生み出せるようになっているはず、との期待もある。言わば、せっかく強い武器を新たに入手したのだから、使い心地を試さないのはもったいないという気持ちが働いているわけである。

事実として、確かに昔の自分では書けなかったであろう小説を最近は書けるようになってきてはいる。だが何ら結果が出ていないことからはまだ私が手にしている武器は実戦に耐え得るレベルに達していないらしいことが伺える。もっと研いでいかないと使い物にならない。参った。

文学フリマや、ある一つのジャンルに関する二次創作作品を販売できるイベントなどで自分の小説を頒布してみようかと思うこともある。でもいまいち手を出そうという気になれない。色々理由は思い当たるが、そこに関しては単純に準備の手間を考えて距離を置いてしまっている。

こんなことを話しているだけの記事を読みたい人はいるのだろうか。分からない。でも思えば私が興味を惹かれて読み始め、最後まで読んでしまうのは、大体私が今書いているこんなものによく似た記事だったりもする。誰かが胸の内を滔々と語っているのを読むのには不思議な愉しさがある。だからもう少し心に浮かぶことを私も恐れず続けてみても良いのかもしれない。

文章を書くのは楽しい。小説に限らず、文章ならなんでも、私は書くことをとても楽しいと感じる。その理由についてもしばしば自問してみることがあるが、結局のところやはり執念が関係しているように思う。この記事も既に千文字以上書いてしまっている。ここまで来たからにはあと千文字くらい書いてそれなりに読み応えのある、あっさり読み切れてしまう物にはならないようにしたい、との執念を私は今強く自覚している。自然の摂理なんて言葉を敢えて当て嵌めるまでもなく、文章は書けば書くほど増えていく。その増えた文章を見て「増えたなあ……」と感慨深くなり、より増やしていってひと段落ついた時、得も言われぬ達成感が巻き起こる。脳内麻薬というやつが多分出ている。それが私に文章を書くことは楽しいのだと錯覚させているのだ。本当は大変なだけなのに。忌々しい。悪魔的だ。

しかしそんな文章という悪魔に私はもうずいぶん前に魂を売ってしまったらしいのである。気が付けば好きなように身体も心も弄ばれ、逃れることが出来なくなっている。完全に囚われの身だ。毎日毎日、文章を書かずにはいられない。言葉と言葉をどう組み合わせれば頭の中にあるイメージを可能な限り損なわずそのまま出力できるか、そんなことばかり考えている。出口のないイライラ棒を永遠にさせられている。もしくは、少し触れただけで完璧な位置からずれてしまう危険があり、その上信じられないほど小さいジオラマの調整をひたすら強制されているような気分だ。たった一つの言い回しの取捨選択にしても、間違ったらそれまでの努力の全てが台無しになる気がする。ジオラマというより、ドミノの方が近いか。文章を書いている間中、息を殺しながら究極に精神を研ぎ澄ませてドミノを一つずつゆっくり並べているような気分になる。文章というこの恐ろしい存在に対して真剣に取り組んでいる人なら、きっと分かってくれることと思う。

そこまで徹底した姿勢で立ち向かっている人の文章というのは、読めば最初の数行で、なんなら数文字だけで分かったりする。そういう文章に出会うと、自分を理解してくれる人が目の前に現れたような気持ちになる。そしてまんまとファンになり、異様な熱を持って語ってしまったりするのだ。貴方のことですよ、浅倉透担当ライターさん。一体誰なんですか。あれだけの才能を追えないのは拷問に等しいんですが。

何か思いがけなく綺麗にオチが付いた。やった〜。

偉そうなこと長々語ってしまったのでこれ聴いて自戒しときます。一番しっくりくるカヴァー、btw。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?