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逆記念日


最近、「引き算」が意外と難しいことに気付きました。
Evernotenに日記をつけるとき、日付の横に「50歳までの残り日数」を書いているのですが、何日か日記をつけない日が続いたとき、引き算を間違えることがあるのです。

例えば、1569日-2日は、1の位の9から2を引くだけですから簡単ですが、1561日-3日となると、少し考える必要が生じます。

算数の計算問題として解くのなら、間違えることはない(はず)。
しかし、言い訳になりますが、日記と言っても、細切れのスキマ時間にメモするような付け方ですから、瞬時に計算せざるを得ず、間違いは避けられません。

スマホに入っている弁護士会のアプリで期間計算ができますので、たまに、今日の日付と50歳の誕生日を入力し、残り日数に間違いがないか検証しています。

一度、どこかで大胆な間違いをしたようで、検証すると100日くらい残日数が増えたことがありました。そのときは命を与えられたような気分でした。

誕生日は、始まりの日から数えた記念日。
50歳まであと2000日、あと1500日といった節目は、終わりの日から数えた、いわば逆記念日です。


時間には、本来、区切りなどありません。
でも、どこかで区切っておいた方が便利です。

裁判でも、1年の区切りである年末は和解が成立しやすい。紛争を抱えたまま年を越したくない、という心理が働くからです。

セネカ 【生の短さについて】(岩波文庫 大西英文 訳)
「われわれにはわずかな時間しかないのではなく、多くの時間を浪費するのである。人生の生は、全体を立派に活用すれば、十分に長く、偉大なことを完遂できるように潤沢に与えられている。」

普段は目の前のことに専念して生きていますが、毎日、わずかでも終わりや区切りを意識する時間を作る。そうすることで、1日1日を大切に生きることができる気がしています。

瞬時の引き算は、脳トレにもなります。たまにミスするのは仕方ないですが、残日数が減る間違いはしないように、気をつけたいものです。
(了)

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